欧州中央銀行(ECB)ラガルド総裁の欧州議会・本会議でのスピーチ
昨日、欧州議会の本会議でラガルドECB総裁のスピーチがありました。内容的にECB金融政策での要旨と変わらず、コロナウィルスによる不確実性が欧州圏を覆っているとし、金融と財政の両支援が必要としています。
(一部要旨)
パンデミックは公衆衛生や経済危機を我々に突き付けている。ワクチンキャンペーンの開始は希望を提供してくれている。しかし、欧州域内の人々はまだウィルスによる悲惨な社会的・経済的な成り行きに直面し、将来は不確実性が残っている。
(一部略)
さて、我々の経済見通しについて戻りましょう。
欧州域内でのワクチンキャンペーンの開始はトンネルの出口で切に待っていた光明を与えてくれている。同時に、COVID-19、変異質ウィルス、あるいは厳格な拡散防止措置による新たに押し寄せる波はユーロ圏経済活動を明らかに下方修正させる。
GDPは依然としてパンデミック前を下回り、パンデミックがどの様に進展していくかについての不確実性は高いままである。しかしながら、拡散防止措置が外され、不確実性が後退すれば、この好ましい金融情勢、拡大的財政、需要の回復により、反転が期待できる。
1月は色々な複合要因で急激に上がったものの、インフレはまだ低い。これは弱い需要、労働市場や生産市場の停滞によるものである。今後インフレは上昇していくと期待しているが、現下の価格圧力は弱いままである。これは弱い需要、低賃金圧力、そしてユーロ高による。
この様な環境下で、緩和的金融政策スタンスは本質的なものである。これにより金融情勢を好ましいものに維持し、経済活動を自立回復軌道の乗せることを確実にしている。
好ましい金融情勢を維持する我々の約束は、経済が外部金融にアクセスできる期間までの不確実性を下げていく上で、現環境下では重要である。これにより信頼性を高め、消費支出や企業投資を促進するだろう。より強固な回復はインフレをパンデミック前の道のりに引き戻すには必要条件である。
同時に、議会で何度も強調した様に、金融と財政の政策を手に手を取って継続させることは重要なことである。財政政策・・・各国と欧州レベルの双方で・・・はユーロ圏経済回復を上げるに重要なものである。
(以下略)
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
出所:ECB HPから
下図はユーロドルの日足チャートです。ラインA(=1.2120)から平行線に下したラインB(=1.1950)で止まり、ユーロは戻されているものの、短期のトレンドはまだ弱いままです。もし、下限を切るとC(=1.1910)方向になります。逆に、Aを抜けていけば、短期のユーロ安は中立になり、D(=1.2180)とE(=1.2260)が視野に入ります。
(2月09日15:00、1ユーロ=1.2078ドル)
オーダー/ポジション状況
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