ユーロドル乱高下 欧州PMI、欧州株価軟調で
22日の東京市場でユーロドルは1.21台後半で方向感の定まらない動き。朝方1.2169で取引の始まったユーロドルは日中は小動きに終始しましたが、夕刻にかけ米株先物が大きく値を下げる動きとなったため一時1.2153まで低下しました。しかし、その後順次発表された1月の仏、独、ユーロ圏のPMI速報値が国、項目別にまだら模様ながらおおむね予想比好調な数字となったことから、一時1.2190まで急上昇、その後はやや戻すも堅調に推移し、東京時間20:00現在は1.2167レベルで取引されています。
昨晩海外市場ではECB理事会が開催されました。市場の予想通り政策変更等はなかったものの、ラガルド総裁の記者会見では、当初景気の先行きに対し予想外に楽観的なスタンスが目立ち、ユーロは1.2173レベルまで上昇しました。しかし、記者からの12月のユーロの強さを脅威と感じるかとの質問に、総裁が「ユーロの強さが物価に影響を与えていることは知っているのでとてもとても注意深く監視している」と回答、更に「すべての手段は調整可能で、何一つとして除外するつもりはない」と為替に介入することも辞さないともとれる強い発言をしたことで、ユーロが1.2137レベルに急落する場面もありました。その後は米株が上昇基調となったことで持ち直し再び1.21台後半に上げて東京時間につないでいます。
テクニカルにはユーロドルは上下しながらも上昇基調を強め、本日1.2198レベルの21日移動平均線に接近。1月高値1.2349からの下落の半値戻し1.2201もほぼ同レベルで、その水準を抜けて上昇基調が強まるかに注目です。
イエレン新財務長官が公聴会で為替レートを市場に任せると明言したのに対し、ラガルドECB総裁が、従来強調していた為替レートを目的としないとの発言から、インフレ率を高める手段としての為替レート調整を放棄しないともとれる発言をしたのはやや意外感がありました。結局ユーロは上昇基調を維持しており、また、ECB理事会自体では今回為替レートは議論されなかったとの報道もありますが、ラガルド総裁のユーロ高に対する警戒感は今後も注意が必要です。
序盤の欧州主要株価指数は 今晩この後英国のジョンソン首相が夏までのロックダウン延長の可能性に言及したことでほぼ全面安の展開。今晩この後は23:45に米PMI、24:00に米12月中古住宅販売の発表があります。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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