『新型コロナ変異種拡大を受けて約1ヶ月半ぶり安値圏へ急落』
〇南ア円南アでのコロナ変異種発生と拡大に一時6.71まで下落
〇テクニカルには上昇から中立へのトレンド変換意識
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):6.60ー6.90
今週のレビュー(1/4−1/8)
今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初7.03円で寄り付いた後、早々に週間高値7.08円まで上昇しました。しかし、@南アフリカ国内における新型コロナウイルスの変異種拡大が続伸を阻むと、Aハンコック英保健相による「南アフリカの変異種は英国の変異種より深刻」「南アフリカとの移動制限を講じた」との発言や、Bシャップス英運輸相による「南アフリカの変異種に対するワクチン効果に懸念が残る」との発言、C上記@ABを受けた更なる外出制限強化の思惑が重石となり、週後半にかけて、昨年11/20以来、約1ヶ月半ぶり安値となる6.71円まで急落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、結局6.77円前後での越週となっております。
来週の見通し(1/11−1/15)
南アフリカランドの対円相場は、12/18に記録した約10ヵ月ぶり高値7.12円をトップに反落に転じると、今週後半にかけて、約1ヶ月半ぶり安値となる6.71円まで急落しました(上値の重さを嫌気→短期筋の見切り売りを誘発)。この間、日足ベースで一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドを下抜けした他、週足ベースでも90日移動平均線や一目均衡表転換線を下方ブレイクする等、テクニカル的に見て、上昇→中立へのトレンド転換を意識させるチャート形状となりつつあります(※現時点ではまだ下落トレンドに突入したとは言い難い)。
ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカ国内における新型コロナウイルスの変異種拡大(英国版変異種より感染力が高いとの悲観的な見方)や、A上記@を受けた外出制限の更なる強化・長期化、B外出制限に伴う南アフリカ経済の下押し懸念、C上記Bを受けた南ア中銀の追加緩和観測等、南アランド売りを想起させる懸念材料が足元で着実に増えつつあります。
以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、下落リスクが警戒されます。南アフリカ国内における新型コロナウイルスの感染拡大状況や、それに伴う外出制限措置(更なる強化を示すか否か)、南アフリカの主要経済指標の結果(南ア11月製造業生産や、南ア11月小売売上高など)を睨みながらも、当方では引き続き、南アフリカランド円相場の続落をメインシナリオとして予想いたします(尚、チャート的には今週サポートとして機能した日足一目均衡表雲上限が走る6.71円前後を下抜けられるか否かに注目。同水準の下方ブレイクに成功すれば、90日移動平均線6.63円や、一目均衡表雲下限6.51円が射程圏内に)。
来週の予想レンジ(ZARJPY):6.60ー6.90
注:ポイント要約は編集部
南アランド円日足
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