『4ヵ月ぶり高値圏へ上昇。インフレ高進で追加利上げ観測高まる』
〇トルコ円国内物価上昇、追加利上げ観測に14.30まで上昇、14.07で越週
〇トルコリラテクニカルには地合いの強さ印象づける
〇中銀の金融引き締めスタンス等ファンダメンタルズも支え
〇トルコリラ円続伸がメインシナリオ
〇来週の予想レンジ(TRYJPY):13.90ー14.40
今週のレビュー(1/4−1/8)
今週のトルコリラ円(TRYJPY)相場は、週初13.87円で寄り付いた後、@トルコ12月消費者物価指数(結果14.60%、予想14.20%)及び、トルコ12月生産者物価指数(結果25.15%、予想22.10%)の伸び率上昇や、Aエルバン・トルコ財務相による「インフレとの戦いに断固たる姿勢を示す」との強気な発言、B上記@Aを背景としたトルコ中銀の追加利上げ観測(インフレ高進→金融引き締め姿勢継続)、C世界銀行によるトルコ経済見通しの上方修正が支援材料となり、週後半にかけて、9/10以来、約4ヵ月ぶり高値となる14.30円まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、結局14.07円前後での越週となっております。
来週の見通し(1/11−1/15)
トルコリラの対円相場は、週後半にかけて上値を伸ばし、一時約4ヵ月ぶり高値となる14.30円まで急伸しました。4時間足や日足ベースで強い買いシグナルを表す一目均衡表三役好転(@ローソク足の一目均衡表雲上限上抜け、A転換線と基準線のゴールデンクロス、B遅行線の26日前のローソク足上抜けが揃う状態)が継続している他、90日線や120日線といった中期移動平均線も上抜けするなど、テクニカル的に見て、地合いの強さを印象付けるチャート形状となっております。
ファンダメンタルズ的に見ても、トルコ中銀による追加利上げ観測(インフレ圧力の抑制を目的にトルコ中銀は金融引き締め姿勢を継続する構え。トルコ政府側もトルコ中銀のスタンスに同意。次回理事会は1/21を予定)や、世界的な株高基調など、トルコリラを下支えする材料が整いつつあります。
以上の通り、トルコリラ円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、上昇リスクが警戒されます。新型コロナウイルスの感染拡大状況や、トルコの主要経済指標(10月雇用統計、11月経常収支、11月鉱工業生産など)の結果を睨みながらも、当方では引き続き、追加利上げ観測を背景としたトルコリラ円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(目先は直近1年間一度も超えられなかった強力なレジスタンス200日移動平均線=14.50円を試すシナリオを想定。ダウンサイドは昨年12/31に記録した安値13.75円がサポートポイント)。
来週の予想レンジ(TRYJPY):13.90ー14.40
注:ポイント要約は編集部
トルコリラ円日足
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