『約10ヶ月ぶり高値圏で伸び悩む展開。変異種拡大が重石に』
〇南ア円世界的リスク選好ムードに週前半に7.12の高値まで上昇
〇その後は南ア国内での変異種感染拡大等に伸び悩み7.00まで反落7.02で越年
〇南ア円7.00までの反落でテクニカルの地合い悪化、ファンダメンタルズも懸念材料増えつつある
〇7.00割れで大きめのポジション調整に発展する恐れも
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):6.80ー7.10
今週のレビュー(12/28−12/31)
今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初7.07円で寄り付いた後、@世界的なリスク選好ムード(株式市場の堅調推移)を背景に、翌12/29に週間高値7.12円まで上昇しました。しかし、先週(12/18)記録した約10ヶ月ぶり高値7.13円(2/27以来)をバックに伸び悩むと、A上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売りや、B南アフリカ国内での新型コロナウイルス変異種拡大、C上記Bを背景とした外出制限強化懸念(警戒レベルを1から3に引き上げ、アルコール販売を禁止。夜間の外出禁止時間も21時から翌6時までに拡大)、D年末年始のフラッシュクラッシュへの警戒感が重石となり、週後半にかけて、週間安値7.00円まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、結局7.02円前後での越週となっております(1/1はNew Year Dayで休場)。
来週の見通し(1/4−1/8)
南アフリカランド円相場は、約10ヵ月ぶり高値圏で伸び悩むと、週後半にかけて一時7.00円まで反落しました(先週記録した直近高値の上抜けに失敗→上値の重さを再確認→短期筋の見切り売りを誘発)。この間、日足ベースの一目均衡表転換線を下抜けした他、1時間足や4時間足で売りシグナルが点灯するなど、テクニカル的に見て、上値の重さを印象付けるチャート形状となっております(※下落トレンドに転じた訳ではなく、現時点では上昇トレンドの途中で見られる一時的な押し目と判断)。
ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカ国内で新型コロナウイルスの変異種感染が拡大していることや、A上記@を受けて外出制限が強化されていること(南アフリカ経済の先行き不透明感)、B国営電力会社エスコムを巡る負債問題等、懸念材料が増えつつあります(南アフリカに友好的なバイデン新政権発足は既に織り込み済み)。
以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、上値の重さが警戒されます。心理的節目7.00円前後に走るボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線を下抜けすれば、短期筋の見切り売り(ロングの利食いやロスカット)を更に巻き込み、やや大き目のポジション調整に発展する恐れもあります。1/4に発表される南ア12月SACCI景況感指数や、新型コロナウイルス(変異種)の感染拡大状況を睨みながらも、当方では引き続き、南アフリカランド円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします。
来週の予想レンジ(ZARJPY):6.80ー7.10
注:ポイント要約は編集部
南アフリカランド円日足
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