来週の為替相場見通し:『ジョージア州決選投票など来週はイベント目白押し』(1/2朝)

ドル円は週明け早々に心理的節目104.00をトライするも、戻り売りに押される形で失敗しました(12/16以来、104円台を1度も回復できず→上値の重さを再確認)。

来週の為替相場見通し:『ジョージア州決選投票など来週はイベント目白押し』(1/2朝)

『ジョージア州決選投票など来週はイベント目白押し』

〇ドル円 米政府機関閉鎖回避等で週明け103.90まで上昇
〇その後はコロナ変異種感染拡大等で104円を前に伸び悩み103.20近辺で年越し
〇ユーロドルEUによる対英自由貿易協定承認に週央2年8か月ぶり高値1.2311まで上昇
〇ドル円104円の重さ再確認当面上値の重い展開か
〇直近安値102.88、昨年の安値101.19がターゲット、1/5米ジョージア州決選投票、米指標等注視
〇来週の予想レンジ(USDJPY):101.50ー104.50、(EURUSD):1.2000−1.2300

今週のレビュー(12/28−12/31)

<ドル円相場>
今週のドル円相場(USDJPY)は、週初103.54で寄り付いた後、@トランプ米大統領による追加経済対策法案への署名(連邦政府予算成立→米政府機関閉鎖回避)や、A上記@を好感したグローバルなリスク選好ムード(株高・円売り)を背景に、週明け早々に週間高値103.90円まで上昇しました。しかし、心理的節目104.00をバックに伸び悩むと、B新型コロナウイルスの変異種拡大や、C上記Bを背景としたリスク回避ムードの再燃(クロス円下落→ドル円連れ安)、D米追加緩和観測を背景としたドル売り圧力、Eテクニカル的な地合いの弱さ、F年末年始を控えたフラッシュクラッシュへの警戒感が重石となり、週央にかけて、週間安値102.96まで反落しました(心理的節目103.00を割り込む展開)。週後半にかけて持ち直すも戻りは鈍く、結局103.20前後での越週となっております(1/1はNew Year Dayで休場)。

<ユーロドル相場>
今週のユーロドル相場(EURUSD)は、週初1.2202で寄り付いた後、@トランプ米大統領による追加経済対策法案への署名や、A上記@を好感したグローバルなリスク選好ムード(株高・ドル売り)、BEU加盟国政府による英国との自由貿易協定(FTA)承認が支援材料となり、週央にかけて、2018年4月以来、約2年8ヶ月ぶり高値となる1.2311まで上昇しました。しかし、C年末年始を控えたフラッシュクラッシュへの警戒感から戻り売り圧力が強まると、D欧州圏における新型コロナウイルスの変異種拡大や、EレーンECB理事による「ユーロ相場の動向を極めて注意深く監視している」とのユーロ高牽制発言が重石となり、結局1.2210近辺まで値を崩しての越週となっております(1/1はNew Year Dayで休場)。

来週の見通し(1/4−1/8)

<ドル円相場>
ドル円は週明け早々に心理的節目104.00をトライするも、戻り売りに押される形で失敗しました(12/16以来、104円台を1度も回復できず→上値の重さを再確認)。日足・週足共に強い売りシグナル(一目均衡表の三役逆転や移動平均線のパーフェクトオーダー)が点灯する中、ドル円相場は当面の間、上値の重い展開が続くと予想されます。

ファンダメンタルズ的に見ても、米FRBによる追加緩和観測(米金利の先安感→ドル売り)や、新型コロナウイルスの変異種拡大(クロス円下落→ドル円連れ安の波及経路)、米新政権下における増税リスク(1/5に実施されるジョージア州の2議席を確定させる決選投票次第で民主党のトリプルブルーが成立する可能性あり→成立すれば法人税引き上げを通じて米株に下押し圧力→リスク回避のドル円・クロス円下落に繋がる恐れ)など、ドル円相場の下落を想起させる懸念材料が増えつつあります。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(目先は12/17に記録した直近安値102.88を試すシナリオを想定。同水準を下抜けることに成功できれば、昨年3月のコロナショック時に記録した安値101.19が射程圏内に)。尚、来週は、1/5に予定されているジョージア州の決選投票をはじめ、米12月ISM製造業景況指数や米12月ADP雇用統計、米12月雇用統計など重要イベントが目白押しとなるため、年明け早々のボラティリティ急拡大に注意が必要でしょう。

来週の予想レンジ(USDJPY):101.50ー104.50

<ユーロドル相場>
ユーロドル相場は、週央にかけて約2年8ヵ月ぶり高値1.2311まで急伸するも、1.23台での滞空時間は極めて短く、すぐに1.22台へ押し戻される展開となりました。この間、ローソク足が一目均衡表転換線やボリンジャーミッドバンドを下抜けするなど、11月以降続いた上昇トレンドに息切れ感が見えつつあります(利食い売りや失望売りが出やすい状況)。

ファンダメンタルズ的に見ても、欧州圏における新型コロナウイルスの変異種拡大や、それに伴う欧州経済の下振れリスク(行動制限の長期化懸念)、ECBによる根強い追加緩和観測や、欧州当局者によるユーロ高牽制姿勢など、ユーロドルの下落を想起させる懸念材料が増えつつあります。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ユーロドル相場の反落をメインシナリオとして予想いたします。来週は米国側のイベントが目白押し(ジョージア州の決選投票や次期大統領正式発表、FOMC議事要旨や米雇用統計など)となる為、ユーロ主導ではなく、米ドルに振らされる神経質な相場展開を想定いたします(ジョージア州の決選投票後に株式市場が崩れる場合には、対ユーロでのドル高・円高を背景にユーロドルやユーロ円が一段安となる可能性あり)。

来週の予想レンジ(EURUSD):1.2000−1.2300


注:ポイント要約は編集部

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ドル円日足

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