欧州中央銀行(ECB)政策金利結果:2018年12月13日/東京時間21時45分公表
欧州中央銀行政策金利に関する決定事項は
主要金利は0.0%→0.0%で据え置き
中銀への預金金利 ▼0.4%、 限界貸付金利 0.25% も据え置き
新規の資産購入プログラム(QE)は2018年12月末で終了。
保有資産の満期償還金の再投資は今後も長期間に亘り継続
となり、前回と内容的にはほぼ、変わりませんでした。
ECBは新規購入分の量的緩和を終了したが、保有資産満期後の再投資や何かあれば緩和姿勢は維持するとし、相場への影響は少ないものとなりました。ユーロ/ドルは最初QE終了で1.1390越えまでユーロが買われましたが、先行き景気見通しの下方修正で1.1330付近まで反落し1.1350絡みで推移しています。上下60ピップス程度のレンジでしたので、QE終了の影響を受けずに済んでいます。これで先進国では日本だけがQE継続になっており、バランスシート拡大などが来年以降の話題になりそうです。
(ドラギ総裁記者会見要旨)
以下はドラギ総裁の記者会見の内容を抜粋したものです。箇条書きにしています。
@入手できる情報(指標含め)は予想よりも低く、外需のみならず幾つかの国やセクターも弱かった。
Aユーロ圏経済を下支えしている潜在的な内需の強さも弱く、インフレ圧力は緩やかだった。
B但し、新規資産購入を終了した後も目標とするインフレに向かって収束していく信頼感を下支えするだけの材料はある。
C同時に、地政学要因の不確実性、保護主義の脅威、新興国の脆弱性、金融市場のボラティリティは高いままである。故に、中期的に国内価格市場の形成やインフレ進展には、意味のある金融刺激策は依然必要である。
D我々の金利に関するフォーワードガイダンスは、目標とするインフレ率達成や必要とされる金融緩和策などを下支えしている。
Eユーロ圏の2018年第3四半期GDPは四半期比で0.2%上昇し、更に前2四半期では計0.4%上昇した。
F最近のデータではGDPは予想より弱い結果になりそうだ。
これらを踏まえて、GDPは2018年には1.9%の伸びを予想し、2019年には1.7%の予想、2020年には1.7%、2021年には1.5%を予想している。2018年9月時点と比較して、2018年と2019年をやや下方修正している。
Gユーロスタット(統計局)の予想では、インフレは2018年10月の2.2%から11月には2.0%まで下がった。これはエネルギー価格下落の影響を受けている。現状の先物価格などを見ると、現下のインフレも今後は少し下がるだろう。
Hユーロスタットのマクロ経済見通しによれば、2018年のインフレは1.8%、2019年1.6%、2020年1.7%、そして、2021年には1.8%の予想になっている。2018年9月期のECBスタッフによるマクロ経済の見通しでは2018年と2019年のインフレよりは少し上昇している。
(マネーサプライに関する文章と質疑応答は略)
ご参考:ユーロ圏インフレ率(出所ECB HPから)
(12月14日13:20、1ユーロ=1.1361ドル)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.12.14
南アランド円週報:『良好な南ア経済指標を背景に約1ヵ月ぶり高値圏へと急上昇』(12/14朝)
南アランドの対円相場は、12/2に記録した約2ヵ月半ぶり安値8.18円をボトムに反発に転じると、今週後半にかけて、一時8.65円(11/11以来の高値圏)まで急伸しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.12.14
トルコリラ円週報:『安値圏から持ち直すも戻りは鈍い。ドル円とのシンクロ相場が続く見通し』(12/14朝)
トルコリラの対円相場は、12/3に記録した約2ヵ月ぶり安値4.27円(10/4以来の安値圏)をボトムに切り返すと、今週末にかけて、一時4.39円まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.12.14
来週の為替相場見通し:『ドル円は153円台半ばへ急伸。来週は日米金融政策イベントに注目』(12/14朝)
ドル円は12/3に記録した約2カ月ぶり安値148.64(10/11以来の安値圏)をボトムに反発に転じると、今週末にかけて、一時153.69(11/26以来の高値圏)まで急伸しました。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:編集人K
2018.12.14
ユーロドル 横ばい後欧州時間に下値を広げる(12/14夕)
14日の東京市場でユーロドルは1.13台半ばで方向感なく推移しましたが、欧州時間に入りフランス、ドイツ等の製造業PMIが予想以上に悪化すると
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:編集人K
2018.12.13
ECB経済見通し下方修正、リスクも「下方」(12/13夜)
注目されたECB理事会後の声明文で政策金利は予想通り不変、利上げ時期に関する少なくとも2019年夏までは現状水準にとどまるとの表現も不変、
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。