アルゼンチンペソ
米金利の上昇は、為替市場ではドル買いの時もドル売りの時も、その時の市場環境によってどちらにもなり得るのですが、4月以降の米金利上昇はドル全面高の動きとなりドル円も110円の大台にしっかりと乗せて来る動きとなりました。
米金利の上昇はドル高に動く場合、特に新興国通貨(だいたい高金利通貨)に対する影響が大きく、トルコリラはエルドアン大統領の発言等も災いして連日のように史上最安値を更新する動きとなっています。そうした中で特にひどい状況となっているのがアルゼンチンペソです。
アルゼンチンは過去に8回もデフォルトしたことがあり、今回も9回目のデフォルトになるのではないかとの思惑も出ていて他の新興国通貨とは比べ物にならないほどの急落(ペソ安)を演じています。アルゼンチン中銀は通貨防衛のため政策金利を40%にまで上げましたが、効果は薄くついにIMFに支援を求める事態にまで悪化しているのが現状です。
アルゼンチンペソ(USD/ARS)日足チャートをご覧ください。比較用に下段にトルコリラ(USD/TRY)を表示しました。
アルゼンチンペソ(上)トルコリラ(下)対ドル日足
1月2日の時点で18.3540、昨日のドル高値は24.9980ですから、既に年初から36.2%ものドル高・ペソ安が進行していることとなります。同じ期間のトルコリラが3.7670から4.4752ですから18.8%のドル高・リラ安です。トルコリラのほぼ倍のペースで通貨安が進んでいることから、いかにペソ安がアルゼンチンに苦境を招いているか、わかるというものです。
このペソ安の動きが他の新興国通貨に波及するとは現状は思えませんが、ドル金利がまだまだ上昇するであろう流れの中で新興国通貨の動きには一層の注意が必要となってきました。
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.12.06
東京市場のドルは150円水準でもみ合い、程よい雇用統計ならば利下げ観測再燃も(24/12/6)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米雇用統計発表前で積極的な売買は手控えられたことから150円を挟んだ小動きとなった。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.12.06
ドル円 米雇用統計発表注目、荒れた値動きにも注意(12/6夕)
東京市場はレンジ取引。NY時間に注目の米雇用統計発表を控えているためか、積極的な動意は手控えられている。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.12.06
NZドルWeekly 9月以来の87円台まで下落、外部環境に振らされやすい状況続く(24/12/6)
今週のNZドルは、目立った経済指標の発表が無かったことから、経済的につながりが深い豪ドルにつられる展開となり9月18日以来の87円台まで下落した。
-
その他
Edited by:山中 康司
2018.05.18
レバ規制による東京市場の損失(18/5/18)
5月9日のFX羅針盤で「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会に係る意見募集について」の案内をさせていただきました。
-
その他
Edited by:山中 康司
2018.05.09
金融庁 レバレッジ規制関連有識者会議へ意見公募(5/9)
昨日から金融庁のホームページで「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会に係る意見募集について」と題して、
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。