豪ドル/円、短期トレンドに変化の兆し。中期トレンドは豪ドル弱気。
オーストラリアの景況感は引き続き良好で、4日に発表された2月の小売売上高も前月比+0.6%と市場予想の+0.3%を大きく上回りました。中銀は政策金利を1.5%に据え置き緩和的な金融政策のもとで経済成長を促す姿勢を変えていませんが、低インフレ下で労働賃金が抑えられており、家計負債が高い水準にあることから家計消費の先行きについては注視する姿勢を示しています。為替相場は米中貿易摩擦の高まりへの懸念が払拭されていないものの、ファンダメンタルズへ目を向ける動きも出始めており、豪ドルは対円でジリ高の動きとなっています。
チャートを見ると、日足は1/23に付けた89.07を直近高値として上値を切り下げる流れに変化が認められず、この日足の上値抵抗は84.00-10近辺にありますが、1/31に付けた88.50の戻り高値と3/13に付けた84.53を結ぶ短期的なレジスタンスラインの上値抵抗が82.40-50にあり、これを実体ベースで上抜けて来れば短期的には下値リスクが後退して上値トライの動きが強まり易くなります。また、80円台には中・長期的な下値があり、今週の下値攻めでも80円台の抵抗を守り切って反発に転じており、短期的には底打ち、反転の流れに入った可能性が高くなっています。82円台半ばの上値抵抗を上抜け切れていませんが、日足の形状が改善しており、80円台で一旦底打ち、反転の流れに入った可能性が高い状態です。日足の上値抵抗は前述の82.40-50と83.10-20に、下値抵抗は81.60-70、81.00-10にあります。21日移動平均線は82.21にあり、若干上抜けて来ましたが、“ダマシ”の範囲内です。また、120日、200日線は85.67と86.44にあり、中期トレンドは弱気の流れを変えていません。
一方直近の週足は小陽線で続落を食い止めていますが、上値を切り下げる流れからは上抜けられずに越週しています。今週は上値トライの動きが先行していますが、82.50超えで越週出来れば下値リスクが若干後退します。この場合でも84.00-10に週足の上値抵抗が控えていることや、31ヶ月移動平均線が83.94に位置しており、これを上抜けて越週するまでは下値リスクが軽減されません。また84円台で越週した場合でも31週、62週移動平均線が86.01と85.70に位置しており、強い上値抵抗として働く可能性があります。
豪ドル/円【週足】:(4/4現在31週移動平均線は86.01に、62週線は85.70にあり両者を下抜けて中期トレンドは豪ドル弱気の流れに変わりない。)
オーダー/ポジション状況
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