107円台回復、ドルの上値余地拡大も(4/5夕)

5日の東京市場は、ドルが小高い。一時107.05-10円まで上昇し、3月28日に記録した前回のドル戻り高値107.01円を更新する局面も観測されていた。

107円台回復、ドルの上値余地拡大も(4/5夕)

<< 東京市場の動き >>

5日の東京市場は、ドルが小高い。一時107.05-10円まで上昇し、3月28日に記録した前回のドル戻り高値107.01円を更新する局面も観測されていた。

ドル/円は106.75円レベルで寄り付いたのち、しばらくは揉み合い。106.70-90円といった20ポイント程度の横ばい推移を続けていた。
しかし、目先の抵抗を上抜けると前回高値の107円レベルまでドルは続伸。そののち再び上げ渋るも底堅く、夕方にかけては107円台をしっかりと回復するなどドルの強さを示す展開に。16時時点でドルは最高値圏の107.05-10円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、引き続き「米中貿易戦争の行方」。ロイターがホワイトハウス当局者の話として「米政権、これ以上の対中措置は予定せず」、CNBCはロス米商務長官が「交渉で対中制裁回避も」−−と指摘したと報じ、懸念の緩和を醸していた面もある。
なお、それとは別に日経新聞が「コインチェック、マネックスの出資受け入れ方針を固めた」と報じており、一部で話題となっていた。

<< 欧米市場の見通し >>

まだ完全に上抜けたとは言えないものの、前述したように東京時間にドルは107円台を回復しており、過去1週間ほどのレンジを超えてきた感も否めない。素直に解釈すれば、さらなるドルの続伸が期待され、テクニカルには107円半ばに位置する一目均衡表の先行帯の雲の下限や、フィボナッチの観点では年初来高値を起点とした下げ幅の38.2%戻しに当たる107.95円レベルが次のターゲットとなりそうだ。
ただ、材料的には明日に注目の米雇用統計の発表を控えていることで、本日の動意は限られるとの声も聞かれていた。株価などの動静次第だが、本格的なドルの上抜けは明日に持ち越される可能性もある。

テクニカルに見た場合、過去1週間ほど推移してきたレンジ取引の上限である107円を超えており、上方向の展望が広がった感。ドルの続伸を期待する声も少なくない。
ただ、一目均衡表の先行帯が緩やかな下降をたどっており、本日は107円半ば、来週にかけては107.10円台までレベルを切り下げてくる。一目の雲に上値を阻まれるのか、それともしっかりと上抜けることが出来るのか、そのあたりの攻防にまずは注意を払いたい。
それに対するドルのサポートは106.15-20円に位置する移動平均の25日線で、これを下回ると、市場が強い失望感に苛まれることになるかもしれない。

一方、材料的に見た場合、2月の貿易収支をはじめとする幾つかの米経済指標が発表されるうえ、ボスティック・アトランタ連銀総裁の講演が実施される予定となっており、それらには要注意。
なお、「米中貿易戦争」懸念については、回避に向けた両国の取り組みが垣間見える反面、世界貿易機関(WTO)において双方が対立意見を応酬させるなど火種も依然としてくすぶっている。必要以上の楽観論には注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、106.60-107.80円。ドル高・円安方向は、107.30円レベルに弱い抵抗が位置しているほか、一目の雲の下限が位置する107円半ばなどがターゲットとして意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の106.70円レベルをめぐる攻防にまずは注視。割り込んできた場合には25日線が再び視界内に捉えられかねない。(了)

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