豪ドル/円、短期は強気。中期も強気。96円割れで終えた場合は下値リスクが点灯。
11/14に発表された米10月CPIは前月比0.0％、前年同月比+3.2％と、いずれも市場予想の+0.1％、+3.3％に届かず、インフレ率の低下傾向が確認された形となりました。為替市場ではこれを受けてドル全面安となり、豪ドルは対米ドル、対円で急騰しました。また、1/16に発表された豪10月の雇用統計は、失業率は3.7％と前月から悪化しましたが市場予想通りでした。また、新規雇用は市場予想の+2.2万人を大幅に上回る+5.5万人でしたが、マーケットはこれには反応しませんでした。むしろ14日の米CPIの低下で豪ドルが急伸した反動や米長期債利回りが上昇に転じたことから、豪ドルの売り戻しの動きが強まり、豪ドルは対米ドルで0.65台半ばから反落、対円でも98円台半ばから反落しています。
チャートを見ると、日足は3月に付けた86.06を基点として下値を切り上げる流れを維持ししています。14日の米CPI の低下を受けて、重要な上値抵抗ポイントであった97.50-60も一時上抜けて新たな上昇トレンド形成の動きに入った可能性が生じましたが、11月17日現在、再び97円台前半に押し戻されています。しかし、短期トレンド自体に崩れは無く“豪ドル強気“の流れを維持しています。97.50超えに実体を戻して引ければ、上値トライの流れに戻す可能性が高くなります。日足の上値抵抗は97.50-60，98.20-30，98.80-90に、下値抵抗は97.00-10，96.60-70，96.00-10にあります。全て下抜けて終えた場合は下値リスクが点灯します。21日、120日、200日移動平均線は96.20，95.01，93.12に位置しており、短・中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は小陰線で終え、続伸に繋げられずに越週しましたが、トレンドは強い状態を保っています。今週は週初から上値トライの動きが先行しこの間に値動きの中で97.50-60の抵抗も上抜けましたが、上値を追い切れずに押し戻される展開となっています。短期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持していますが、97.50超えで越週すれば、来週も一段の上昇に繋がり易くなります。今週の週足ベースで見た上値抵抗は97.50-60，98.10-20，99.90-00に、下値抵抗は96.60-70，96.00-10にあります。96円割れで越週した場合は短期トレンドが変化して、下値リスクが点灯します。31週、62週移動平均線は94.18と92.84にあり、中期トレンドをサポート中です。
11/16現在、31週移動平均線は94.18に、62週線は92.84にあり、中期トレンドをサポート中。
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