ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、7.83レベルまで買われたものの、戻り売りも出て膠着状態での引けとなる
〇今週は南ア中銀も金融政策決定会合を開催、現状維持がコンセンサスのため大きな材料にならない可能性
〇ランド円はやや上値が重い印象、動きが出るのはFOMC以降と思われる
〇7.65レベルをサポートに、7.85レベルをレジスタンスとする週を見る
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「7月末高値と8月安値とのフィボナッチ・リトレースメントの水準を参考にして、7.55レベルをサポートに、7.75レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.65レベル、高値が7.83レベルと、予想よりもやや高い水準での取引となりました。
先週のランドは、週初こそ条件が整えばマイナス金利解除も、との植田日銀総裁発言を受けた円買い戻しが先行しましたが、その後マーケットが落ち着きを取り戻すと改めて円売りの動きが強まったこと、また米国CPIが予想よりも弱かったことでFRBはECBとは異なり現状維持思惑が強まったことで、新興国通貨には好材料となりました。ドル円が年初来高値を更新した動きもあり、ランド円は7.83レベルまで買われたものの、戻り売りも出て膠着状態での引けとなりました。
今週はFRB、日銀だけでなく南ア中銀も21日に金融政策決定会合が開かれますが、3中銀ともに現状維持がコンセンサスとなっていることもあり、中銀会合自体は大きな材料とはならなそうです。そうなるとドル円の絶対的な日米金利差による円売りの動きと、同じく中国の景気減速懸念が続いていることによるランド売りの動きとでどちらにバランスが崩れるのかで目先の方向がでることになると考えられます。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
ドル円での円安の動きに比べるとランド円はやや上値が重い印象で、青のトライアングルで示したように上下の値幅を狭め膠着をどちらに抜けるのかを待っている段階と言えます。それでも7月安値と8月高値とのレンジを抜ける動きにまではつながらず、このレンジ(7.49〜7.93)の中で上に動くか下に動くかの差程度です。
またこのレンジの半値(青のターゲット)が7.71となっていて、しばらくは同水準が均衡しやすい水準になってくると考えられます。今週はこの半値よりもやや上の水準となるフィボナッチ・リトレースメントの各水準を参考にして、7.65レベルをサポートに、7.85レベルをレジスタンスとする週を見ておきますが、動きが出るのはFOMC以降ということになるでしょう。
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