豪ドル/円、短期はやや強気維持。90円割れで下値リスク点灯。中期は下値リスク残す。
5/31に発表された豪4月消費者物価指数(CPI)は前年比6.8%と市場予想の6.4%を上回り、インフレ再加速の兆候を示しました。次回の利上げの可能性が意識されて為替相場は対ドル、対円で上昇しましたが、直ぐに反落し上値を切り下げる流れが継続中です。今週はFRBによる金融引き締め継続観測でドル全面高のスタートとなりましたが、米金利が低下したことや、円の独歩安の動きが強まる中で、5/30に財務省、金融庁、日銀が国際金融資本市場に関する情報交換会(三者会合)を開催するとの報が伝わり、介入警戒感から円の買い戻しの動きが強まり、豪ドルは対米ドルでじり安、対円でも92円台から反落し、上値を切り下げています。
チャートを見ると、日足は昨年9月に付けた98.60を基点とするレジスタンスラインを上抜けた位置をキープしており、また、3月に付けた86.06を基点として下値を切り上げる流れにも変化が認められません。この日足の下値抵抗は89.90-90.00に位置しています。日足の上値抵抗は91.00-10,91.70-80,92.20-30に、下値抵抗は90.20-30,89.90-00にあります。90.00を割り込んで終えた場合は短期トレンドが“豪ドル弱気”に変化して下値余地が拡がり易くなります。21日移動平均線は91.14にありこれを若干下抜け始めていますが、“ダマシ”の範囲内です。また、120日移動平均線は90.35にあり短期的なサポートとして働く可能性を示唆しています。しかし、200日線は91.87に位置しており、これを上抜けきれずに反落しており、中期トレンドがまだ弱く下値リスクを残した状態にあることを示しています。
一方直近の週足は寄せ線で終え下値を切り上げる流れを維持して越週しましたが、92円超えトライにも失敗して押し戻されています。92.20-30に週足ベースで見たやや強い抵抗が出来ており、今週はこれを上抜けられずに反落しています。一方で、下値を切り上げる流れも守っており、調整下げの範囲内に留まっています。週足ベースで見た上値抵抗は92.20-30,93.00-10に、下値抵抗は89.90-00,88.00-10にあります。93.00超えで越週すれば95円トライの可能性が、逆に90円を割り込んで越週した場合は下値リスクが点灯、88円を割り込んで越週した場合は、85円方向への新たな下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は90.82と92.12に位置しておりこれらを上抜けきれておらず、中期トレンドは下値リスクを残した状態です。
5/31現在、31週移動平均線は90.82に、62週線は92.12にあり、実体ベースで上抜けきれておらず下値リスクを残した状態にある。
オーダー/ポジション状況
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