NZ/円、短期はやや弱気。中期はやや強気を維持。83円割れの越週で下値リスクが点灯。
今週はNZ独自の注目材料はありませんでしたが、先週の金融政策決定会合後のNZの下落の流れが今週も継続中しており短期トレンドは“NZやや弱気”の流れにあります。また、財務省、金融庁、日銀の三者会合開催の報を受けて介入警戒感からポジション調整的な円の買い戻しの動きが強まっており、NZ/円の反発余地が限られる展開となっています。NZドルは対米ドルで下落基調が継続、対円でも5/23に付けた87.31を直近高値として反落し、上値を切り下げています。
チャートを見ると、日足は5/23に付けた87.31を直近高値として上値を急角度で切り下げています。また、5/24の陰線が4/26に付けた81.56を直近安値とする短期的なサポートラインを下抜けた位置で終え、続落に繋がっています。一方で、昨年12月に付けた88.17を基点とするレジスタンスラインからは上抜けた位置を保っていることや、今年3月に付けた80.44を基点とする短期的なサポートラインを守っており、現状の下げが調整の範囲内であることを示しています。日足の上値抵抗は84.30-40，85.00-10，85.30-40に、下値抵抗は83.50-60，82.80-90，82.00-10にあります。21日移動平均線は85.23にあり、これを下抜けて短期トレンドは“NZやや弱気”の流れにあります。また、120日、200日線は83.73、84.32に位置しておりこれらを下抜け始めていますが、“ダマシ”となる可能性を残しています。
一方直近の週足は陰線引けとなり、先週の上げ幅の大部分を切り崩しています。また、この陰線が2020年3月に付けた59.51を基点とする中・長期的なサポートラインを再び下抜けており、下値リスクがやや高くなっています。現状は3月に付けた80.44を基点として下値を切り上げる流れを維持していますが、この週足のサポートポイントが83.10-20にあり、これを守り切れずに越週した場合は、もう一段下値余地が拡がり易くなります。さらに、82円を割り込んで越週した場合は新たな下げトレンド入りの可能性が高くなり、80円方向への一段の下落リスクが生じます。週足の上値抵抗は85.10-20，85.70-80，86.40-50に、下値抵抗は83.60-70，83.10-20にあります。31週、62移動平均線は84.19と84.25にあり、これらを若干下抜け始めています。“ダマシ”の範囲内ですが、週足の形状が悪化しており下値リスクがやや高い状態です。
5/31現在、31週移動平均線は84.19に、62週線は84.25にあり、これらを下抜けて下値リスクが点灯中。
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