A$シカゴポジション(23/6/5)

先週締日までの4通貨は、ドル円を除き、ポジション調整の1週間でした。

A$シカゴポジション(23/6/5)

シカゴポジション(CME)388

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション(単位:枚)
(2023年5月30日現在の数値) 

シカゴポジション(CME)388

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。
ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル

先週締日までの4通貨は、ドル円を除き、ポジション調整の1週間でした。豪ドルは利益確定の動き、NZドルは完全にスクエアが続き様子見となっています。円は一段とドルロングを積み増してドルの一段高狙い、ユーロは下押しが続く中でロングを減らしています。

まずは豪ドルですが、相場観通りの動きにポジションを一部利確してきました。これまでは我慢を強いられた時間帯もあったので、手仕舞いしたようです。総枚数ではポジションを膨らませており、2020年3月3日週の181,642枚以来で、それを僅かに越える182,064枚になっています。3年前も豪ドルショート戦略で、翌週に豪ドルのロングサイドを手仕舞いしてショートを積み上げた形とし(総枚数減)、更に翌週は一気にショートポジションを半減させ利確しています。当時3月3日週が0.6583の終値で、3週後終値が0.5959の底値、更に3週後は0.6442まで回復しているので、シカゴのショートカバーの勢いはかなりのエネルギーを出したようです。今回が5月31日に0.6458の底値を付けから140ピップス程度戻していますが、いよいよショートカバーするのか明日のネットショート枚数が気になります。丁度豪州中銀の金融政策発表があるので、乱高下の一因になるかもしれません。NZドルは様子見を続けています。シカゴが豪ドル高に戻し始める動きになれば、NZドルも連れ高になる可能性がある位で、まだ暫く様子見と思います。

円は大幅にドルロングを積み上げており、目安となる10万枚近くまできました。締日までの1週間レンジは138円23銭〜140円93銭です。このまま暫く8万枚〜11万枚で推移すれば、140円は通過点の相場観になると思います。もしここで一気に15万枚を目指す流れに入れば相場観としては145円狙いと思いますが、今後2〜3週の動きが重要になりそうです。因みに昨年10月21日に151円95銭の高値付けた週の締日がネット102,618枚の円ショート最大でした。3週後には65,000枚まで手仕舞いしています。この140円で手仕舞いしてくるか見たいと思います。ユーロはポジション調整の1週間になりましたが、まだ16万枚以上のロングを抱えているので、ユーロ先高の相場観は変わりません。

シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート

チャートの青の棒グラフでは2週連続でショートポジションを手仕舞いしていますが、水準的にはまだショート枚数が多いので、豪ドル先安観は維持しています。緩やかな黒の豪ドル高トレンドライン(0.6370〜0.7110)の下限を狙える形となります。先週底値はその下限の70〜80ピップスまで押したので、一部手仕舞いは納得できると思います。今週新たに、昨年10月11日底値(0.6272)と3月7日週底値(0.6592)及び4月25日週底値(0.6625)を結んだ緑のサポートが0.6700で抵抗線になっているので、終値ベースで越えない限りは、まだトレンドライン下限狙いが継続します。

さて、実際の相場は、先週「…週末終値が0.6555〜70サポートを守れるか確認しますとしましたが、終値は0.6517となり切れて終わりました。流れは豪ドル安トレンドライン下限の0.6180方向を狙う形に入っています。ここからの下値目途は0.6500、0.6450〜60、0.6390〜0.64にあります。上値はこれまでのサポート0.6555〜0.6570が最初の抵抗線で、もし0.66台を回復して終われば、豪ドルの戻り余地が広がり…」としましたが、5月31日底値は0.6458で、括弧内2つ目のサポートで丁度止まり反発しています。その後金曜日に0.6611の終値になり、週足では0.66台を回復していますが、日足の0.6555〜0.6570サポート(前週の抵抗線)が微妙な位置にあるので、今週はこれが守られれば0.6458が目先の底値になります。

流れは豪ドル安ですが戻りを試す流れになります。上値は0.6640の抵抗線が重要で、これを日足で越えて終われば、0.6458が目先の底値だったことが確認できます。この場合には0.6670〜80、0.6710を狙い、後者は週足でも抵抗線になっているので、更に一段高を狙うには0.6720以上の週末終値が求められます。下値は0.6550を切れて終われば再度底値模索になり、次のポイントは0.6450〜60が重要になります。明日6日に豪州中銀の金融政策発表がありますので、当面の相場の流れがはっきりすると思います。(1豪ドル=0.6592米ドル、6月5日10:30)

シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。
棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)
折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。

オーダー/ポジション状況

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