豪州政策金利(キャッシュ・レート・ターゲット)の予想
明日6月6日火曜日、豪州中銀の政策金利が発表されます。今回予想は以下となっています。
豪州準備銀行(中銀)政策金利予想
(6月5日10時00分現在)
現行のOCR 3.85%を据え置き(予想レンジは3.85%〜4.10%で、一部0.25%利上げ)
(1)今回の中銀金融政策
前回の5月会合は従前の予想に反し、0.25%の利上げを実施しました。それでもCPIが高い割に、米国(5〜5.25%)やNZ(5.5%)と比べて政策金利はまだ低い水準にいます。今回は大半が据え置き予想で、一部で0.25%の利上げになっています。利下げ予想はありません。
@ 前回会合後の記者発表要旨内(下記ご参照)で、「…インフレを妥当な時間内で目標に回帰することを確実にするため、金融政策の更なる引き締めが必要になるかもしれない。しかし、それは経済とインフレがどの様に展開するかにかかっている」としており、今回はこの1ヶ月間のデータ次第としています。
A @の1つとして、5月31日に公表された4月CPIが年率6.8%(6.4%予想)と非常に高くなっています。CPIのピークが昨年12月に8.4%、3月には6.3%まで下がりましたが、4月に大きく悪化しています。
B また、前回5月には先行き経済見通しの改定があり、23年6月のCPIを6.25%(2月時6.75%)に下方修正しています。改訂しない方が良かった結果になっているので、この辺りの中銀分析がどうようになっているか注目されます。
C エコノミストの一部にはこのCPIは一時的で、中国の景気未回復(例えば先週のPMI製造業指数が依然50未満など)により、今後豪州への影響がでる可能性ありとしています。
D また、これまで累積375BPの利上げを実施したので、この効果を見守る時期にきたとの見方もあります。豪州中銀の金融政策会合は毎月あるので、いつでも対応できるとしています。
E 以上から、今回据え置くにしても、次回会合での利上げに言及する文言があるか無いかがポイントになりそうです。
(2)OCRの先行き見通し
下記はエコノミストのOCR見通しになっています。前回5月予想と比べて全般的に0.25%上げています。これは前回会合での0.25%利上げが影響したもので、先行きの見方はほとんど変わっていません。予想レンジは利上げ派と利下げ派に分かれています。
.
(3)豪州と米国の政策金利推移
上図は、米・豪の政策金利差です。今回の豪州中銀は据え置き予想、一方の米国もCME Fedwatch(6月2日現在)では据え置き74.1%、0.25%利上げ25.9%ですので、チャートでは据え置きにしています。
(4)豪州中銀記者発表要旨(2023年5月開催分)
.
.
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(出所:豪州中銀HP)
豪ドル米ドルの相場はシカゴポジション388を御参照願います。
尚、次回会合は2023年7月4日(火曜日)に予定されています。
(6月5日12:45、1豪ドル=0.6606米ドル)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2023.06.06
オーストラリアの第1四半期GDPの予想(23/6/6)
日本時間2023年6月7日10時30分に発表予定です。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。