ランド円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、「4月以降の動きを参考に、7.20レベルをサポートに、7.45レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が6.89レベル、高値が7.35レベルと、予想よりも大きくランド安・円高が進んだ一週間でした。
先週のランドは前週11日に米国のブリゲティ駐南アフリカ大使が、南アフリカが昨年12月にロシアに武器や弾薬を供給していたことに極めて深刻と非難したことに対して、時間差で売りが入ったというイメージです。もともと南ア国内の経済状況が悪い中で米国の地銀不安や債務上限問題などリスクオフ材料が多かったことも背景にあったとは見られます。
また、このロシアへの武器供給問題に関して南アのラマポーザ大統領は真相を調査する意向を表明したものの、米大使の姿勢に不快感を示しました。もともと同問題に関しては調査を実施することで合意していたにも関わらず、米大使がすっぱ抜いたことで遺憾を示したものです。ただ、実際にどうなのかの真相はわかっていないため、調査次第では対米関係が悪化するであろうことから、しばらくランドは対ドル、対円ともに上値が重い動きとなってきそうです。
いっぽうで、先週の動きが急激であったことを考えると、先週の安値は調査結果が出てくるまでは当面のサポートとなりやすいと言えます。テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
ピンクの水平線は先週の安値6.89と3週前の安値7.19に引いてあります。また直近高値を結んだレジスタンスラインも引いてあり、こちら(現在7.23水準を下降中)のほうが、レジスタンスになりやすいと言えます。
まだ積極的にランドは買いにくいことを考え、今週は6.90レベルをサポートに、7.20レベルをレジスタンスとする週を考えておきます。
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