ドル円、一時136円台を示現、ドル続伸期待も(5/15夕)

週明け15日の東京市場はドルが小幅に続伸。先週超えられなかった136円台へと値を上げる局面も観測されている。

ドル円、一時136円台を示現、ドル続伸期待も(5/15夕)

ドル円、一時136円台を示現、ドル続伸期待も

〇ドル円、寄り付きからじり高推移し、一時136円台乗せ
〇米連邦債務上限問題16日に協議再開との報道、バイデン大統領のG7出席確定に解決近いとの見方も
〇リスクはドル高方向だが「ダマシ」多い相場につき予断は禁物
〇ドル買い材料の多くは織り込み済み、米債務問題、米地銀発金融不安が重石に
〇本日東京高値の136.25レベルを超えれば136.75-80を目指すか
〇ドル安円高方向は、東京安値の135.60レベルそして135円の攻防に注目
〇本日欧米時間のドル円予想レンジ 135.20-136.50

<< 東京市場の動き >>

週明け15日の東京市場はドルが小幅に続伸。先週超えられなかった136円台へと値を上げる局面も観測されている。

先週末は、G7財務相・中銀総裁会議にあわせ訪日していたイエレン氏と鈴木財務相の日米財務相会談も実施され、金融情勢などの意見交換が行われた模様。また、14日に実施されたトルコ大統領選が「28日決選投票」となる公算が大きいとして思惑を集めていたようだ。
そうした状況下、ドル/円は寄り付いた135.60-65円を日中安値にドルはじり高推移。先週高値を超えると136円台へと上伸した。ゴトー日仲値不足なども取り沙汰されたが、仲値決定後も流れは変わらず円売りが優勢の展開。16時現在では、136.00円前後のドル高値圏で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「米債務上限問題」と「G7会合など」について。
前者は、週末にも米国家経済会議(NEC)のブレイナード委員長が「デフォルトを回避するための政権スタッフとマッカーシー下院議長の側近らによる話し合いは継続している」と述べるなか、イエレン米財務長官からは「債務上限引き上げをめぐる状況は過去よりも厳しい」としたコメントが発せられていたようだ。なお、ブルームバーグによると「16日に連邦債務上限問題をめぐる協議を再開する予定」だという。状況は厳しいが妥結とまではいかなくても、少しでも協議の前進を期待したいところだ。
対して後者は、前述した米債務上限問題もあり、参加に黄信号の灯っていたバイデン大統領だが、ジャンピエール報道官は記者会見で「バイデン氏が18-21日に広島を訪れる」と正式に発表していた。岸田首相をはじめ、日本サイドとしては一安心だろう。

一方、それとは別に招待国扱いとなっている韓国の尹大統領も19-21日に広島市を訪問すると発表されたほか、英国のスナク首相はG7広島サミットを前に東京を訪れ、防衛とテクノロジー分野で、日英の新たな協力事項を発表する見通しだと明らかにしている。今週はG7サミット前から日本発の政治そして、国際要因には要注意。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は先週末に戻り高値の135.76円を示現。そして本日東京でさらに続伸し、一時136円台を記録している。リスクがドル高方向に高いことは間違いなさそうだが「ダマシ」の非常に多い相場であり、また本日東京高値136.25円レベルは高値137.78円を起点にした下げ幅の61.8%戻しにほぼ合致するテクニカルポイントであることが少し気掛かり。予断を持たずに臨みたい。
米金融政策あるいは日米金利差などを考えた場合、基本的にはドル買い・円売りの方向。しかし、その多くは織り込まれているうえ、米債務上限問題や根強くくすぶる米金融不安が波乱要因として寄与している。目先は発表される米経済指標などに一喜一憂しつつも、16日とされる「米連邦債務上限問題をめぐる協議再開」を見極めたいなどとする声も市場の一部からは取り沙汰されていた。

テクニカルに見た場合、ドル/円は本日東京でも続伸し一時136円台。リスクは上向きで、先週しっかりとした上抜きに失敗した137円をめぐる攻防が注視されている。移動平均の200日線も近くに位置しており、かなり強い抵抗と目されるが上抜ければ137.78円そして年初来高値も視界内に。
対するドルの下値は先週末にキチンと突破して以降、一度も割り込んでいない135円レベル。底堅いイメージだが、下回るとなし崩し的なドル下押しも。

本日は米経済指標として、5月のNY連銀製造業景況指数や3月の対米証券投資が発表されるほか、リッチモンド連銀総裁など米当局者による講演等の発言機会も多い。それら要因をめぐり市場は一喜一憂も。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは135.20-136.50円。ドル高・円安方向は本日東京高値の136.25円レベルが最初の抵抗。超えれば136.75-80円を目指す。
対するドル安・円高方向は、東京安値の135.60円レベルそして135円の攻防に注目だ。とくに後者は底堅いイメージだが、しっかり下回ると134円前半まで深押しが入る危険性もなくはない。

注:ポイント要約は編集部

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