調整続くか否かに注目、英金利情勢も要注意
〇本日のドル円、134円台を回復し16時現在134.30-35で推移
〇明日の日銀金融政策会合の結果公表、金融緩和継続への言及あれば改めて円が売られる展開も
〇中期的なドル高・円安リスクが高く、短期的には134円台をメインとした揉み合いを予想
〇本日は6月フィラデルフィア連銀景況指数や新規失業保険申請件数などの米経済指標に注目
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.70-135.10
<< 東京市場の動き >>
16日の東京市場はドルが小じっかり。前日、乱高下の末133円台に下落したものの、すぐに134円台を回復し底堅さを見せている。
ドル/円は寄り付いた133.80円レベルを日中安値にドルは強含み。ただ上値も重く、134.70円前後で上げ止まると、その後は134円前半を中心とした保ち合いに。時間外で取引されているNYダウ先物や米金利が上昇したことが材料視されていたが、途中から伸び悩みとなったことで為替市場におけるドル買いも限られた。結局16時現在、ドル/円は134.30-35円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、「米金融政策」と「ECB金融政策」について。
前者は、日本時間の本日未明に米FOMCの結果が発表されたが、利上げ幅はなんと0.75%。1994年以来の大幅利上げで、それだけFRBがインフレに対して強い警戒感を抱いているという証左であるのかもしれない。ともかく、予想の大勢は0.5%であったため、直後はポジティブな反応。ドル買い先行となったものの、その後は典型的な「噂で買って事実で売る」という相場格言通りの展開となり、ドル高傾向は続かなかった。なお、パウエルFRB議長は会見で、7月の次回会合でも0.75%利上げの可能性を否定せず。大幅な利上げが続く可能性も取り沙汰されていた。
対して後者は、米FOMCよりも前に複数のECB理事会メンバーから、過度の引き締め期待にブレーキを掛ける発言が聞かれていた。たとえば、アイルランド中銀総裁は「9月利上げは0.25%を上回る可能性があるが、必ずしも0.5%ではない」、ポルトガル中銀総裁も「ECBの政策正常化とは、波乱ない緩やかな利上げを意味する」などと述べている。また、ブルームバーグによるとドラギ前ECB総裁顧問はさらに辛辣な見解、ECBによる利上げそのものを「間違い」などと批判していたようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は昨日記録した135.58円を高値に調整局面入りする展開を予想していたのだが、それもなかなか微妙な状況だ。時間足など短期ベースでは133円前半から半ばが強いサポートになりつつあり、事実本日東京時間も133円半ばでドルは下げ止まっている。したがって、このあとは133.50-135.50円といったレンジ取引をたどる可能性も否定できない。しばらくのあいだ動静、ならびに次の一手をしっかりと見極めたい。
上げ幅は予想を上回るものながら、昨日米国が利上げに踏み切っており、日米金利差はさらに拡大した。そうしたなか、基本的にサプライズは予想できないが、明日予定されている日銀の金融政策決定会合の結果公表を注視する向きも少なくない。新味はないが、金融緩和継続への言及などがなされた場合には、改めて円が売られる展開を予想する声も聞かれていた。なお、同じ金融政策という点では、本日英国でも政策金利発表が実施される見込みだ。ポンド相場の動きと絡めて要注意。
テクニカルに見た場合、ドル/円は中期的なドル高・円安リスクが依然として高いものの、短期的には見極めが難しい。個人的には上値トライも目先一服するなか、下値トライも限定的。結果として134円台をメインとした揉み合いを予想する。
なお、上方向は昨日のFOMC前後高値にあたる135円レベルの攻防に注目で、上抜ければ高値135.58円トライが予想される反面、下方向は133円前半から半ばを割り込めるか否かが注視されている。
本日は米経済指標として、6月のフィラデルフィア連銀景況指数や週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表される予定となっている。また前述した、昨日の米FOMCを受けての英中銀による政策金利発表にも注目だ。予想では0.25%の利上げを見込む向きが多い。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.70-135.10円。ドル高・円安方向は135円レベルが最初の抵抗で、超えると高値135.58円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は昨日安値の133.51円をめぐる攻防に注目。ただ133円前半は133.18円をはじめ、短期的なサポートは多く底堅いイメージだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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