南アランド週報:『中国経済を巡る過度な悲観論後退で南アランドは堅調推移』(6/4朝)

南アランドの対円相場は、5/12に記録した約2ヵ月ぶり安値7.86円をボトムに反発に転じると、今週末にかけて、約1ヵ月半ぶり高値となる8.44円まで急伸しました。

南アランド週報:『中国経済を巡る過度な悲観論後退で南アランドは堅調推移』(6/4朝)

『中国経済を巡る過度な悲観論後退で南アランドは堅調推移』

〇今週の南ア円、週明け8.13まで下落するも南ア指標の好調等に週末にかけ8.44まで急伸
〇引けにかけ小反落するも底堅く、8.41台で越週
〇南ア円主要レジスタンスポイント上抜け強い買いシグナルも成立、テクニカルの地合い強い
〇ファンダメンタルズは、南ア経済の先行き不透明、貿易相手国中国の経済不冴え等売り要因多い
〇引き続き南アランド円相場の反落をメインシナリオとして予想
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):8.20ー8.60

今週のレビュー(5/30−6/3)

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初8.15円で寄り付いた後、早々に週間安値8.13円まで下落しました。しかし、一目均衡表基準線をバックに下げ渋ると、@中国上海市によるロックダウンの解除発表や、A上記@を背景としたリスクオン再開(中国経済を巡る過度な悲観論後退→中国と経済的な結び付きの強い南アフリカ経済の回復期待→市場心理改善→南アランド上昇)、B南ア第1四半期失業率(結果34.5%、前回35.3%)の前回比改善(過去最高水準を記録した前回から幾分改善)、C南ア5月製造業PMI(結果54.8、予想50.7)の力強い結果、D南ア5月スタンダード銀行PMI(結果50.7、予想49.8)の良好な結果(好不況の分かれ目となる50を回復)、E燃料価格の減税免除措置の継続発表(1リッターあたりの1.5ランド関税免除を6/1から7/6まで延長決定→南ア国民の不満解消)などが支援材料となり、週末にかけて、週間高値8.44円(4/21以来、約1ヵ月半ぶり高値圏)まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間6/4午前3時20分現在)では、8.41円前後で推移しております。

来週の見通し(6/6−6/10)

南アランドの対円相場は、5/12に記録した約2ヵ月ぶり安値7.86円をボトムに反発に転じると、今週末にかけて、約1ヵ月半ぶり高値となる8.44円まで急伸しました。この間、主要レジスタンスポイント(一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線、一目均衡表雲上下限)を軒並み上抜けした他、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転、強気のパーフェクトオーダー、強気のバンドウォーク」の全てが成立するなど、テクニカル的に見て、地合いの好転を印象付けるチャート形状となりつつあります。但し、ファンダメンタルズ的に見ると、@米FRBによるタカ派スタンスの明確化(ウォーラーFRB理事が9月以降の50bp利上げの可能性について示唆した他、ブレイナードFRB副議長も9月に利上げを休止する理由を見出すのは極めて難しいと発言)や、A上記@を背景とした南アフリカから米国への資金流出懸念(米長期金利急上昇→南アフリカを含む新興国から米国への資金流出)、

B南アフリカ経済のスタグフレーション懸念、C南アフリカと経済的な結びつきの強い中国経済の失速懸念(中国上海市によるロックダウン解除は好材料ではあるものの、これだけを以って中国経済の回復に結び付けるのは時期尚早。一巡後に中国経済を巡る悲観論が再燃する恐れあり)、D南ア国内における新型コロナウイルス新規感染者数の増加傾向、E南ア財政収支の大幅悪化(今週発表された南ア4月財政収支は前回の372億ZAR赤字から452億ZAR赤字へと赤字額急拡大→税免除措置の継続や大規模洪水被害に伴う再建費用捻出などの影響で南アフリカの財政事情は悪化の一途→構造的な南アランド売り圧力)など、南アランド円相場の下落を連想させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、南アランド円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします(尚、来週は6/7に予定されている南ア1ー3月期国内総生産、6/8の南ア5月SACCI企業信頼感指数、6/9の南ア1ー3月期経常収支に注目。ファンダメンタルズ主導の下落を想定)。

来週の予想レンジ(ZARJPY):8.20ー8.60

注:ポイント要約は編集部

『中国経済を巡る過度な悲観論後退で南アランドは堅調推移』

南アフリカランド円日足

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