6月に付けた77円台で戻り天井を確認した可能性あり。
NZ中銀は為替相場の上昇にはかなり神経質に
ニュージーランド/円はBrexit直後に69円台まで急落しましたが、その後は落ち着きを取り戻すとともに買戻しの動きが強まり、一時は76円台後半まで戻す場面もありましたが、Brexit前の水準である77円台回復には至らずに反落しています。21日に公表されたNZ中銀の経済報告書には、国内経済は上向であるが、インフレ期待の低下、移民の純増加傾向、住宅市場の上昇圧力、高いNZドルなどの不確実性が存在するとあり、為替相場の上昇にはかなり神経質になっていることがわかります。
日足は下値リスクがやや高めに
チャートを見ると、日足は7/6に付けた71.26を短期的な二番底として下値を切り上げる流れを維持していますが、7/12の76.85を直近高値として上値も切り下げ始めており、また、値動きの中で、75円割れを見たことにより、下値リスクがやや高くなり始めています。現状は74.13にある21日移動平均線を守っていますが、これを割り込んだ場合は一段の下落に注意が必要となります。日足の上値抵抗は76.60-70と77.00-10に、下値抵抗は74.10-20にあります。
週足は長期トレンドの変化による下落幅拡大に注意
一方直近の週足は、上ヒゲが非常に長く、実体の小さい陽線引けとなり、現状は下値を切り上げる流れを守っていますが、上値トライにも失敗して押し戻された形で越週しています。今週はこの上ヒゲ部分の上値抵抗の厚さをトライする動きが強まっていますが、前週足が上値トライに失敗して引けているだけに、上値抵抗をこなし切れずに反落する可能性にも注意が必要でしょう。週足ベースで見た上値抵抗は75.60-80にあり、今週はこれを上抜け切れずに反落しています。週足の下値抵抗は74.40-50にありますが、これを割り込んで終えた場合は下値リスクがやや高くなります。31週、62週移動平均線は75.64と78.60にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れに変わりありません。また、7月足の終値が74.50割れとなった場合は、2009年2月に付けた大底44.25を起点とする長期サポートラインを下抜け形となり、長期トレンドの変化による下落幅拡大に注意が必要となります。
NZ/円【週足】
(7/20現在31週移動平均線は75.64に、62週線は78.60にあり下値リスクがより高い状態にある。)
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