欧州中央銀行(ECB)政策金利発表予想
(2020年9月10日木曜日:東京時間20時45分公表、ラガルド総裁記者会見は21時30分)
欧州中央銀行政策金利予想(9月10日9時00分現在)
本日のECB金融政策は全てのエコノミストが無風の金利据え置きになっています。
しかしながら、ジャクソンホールでFRBが新たな指針「インフレは平均して暫く2%に達成することを求める」と低金利長期化を示唆したことで、今回のECBでも何らかの指針を出すのではないかとの見方を示すエコノミストがいます。
今回は、
@ 最近までのユーロ高がECBのインフレシナリオに影響を与え、そのインフレ目標達成には時間が掛かるので、今回は将来の緩和の道筋を示す。但し、追加緩和は年内最後の12月(10日予定)に実施するとの見方。
A ユーロ高を監視するとの表現を加える。但し、ECBは通貨高を抑えるための緩和策を実施した例はない(例:2017年のユーロ高トレンドの際には何もしなかった)ので、今回は今後のユーロ高に対する表現を加える。
B 一方で、ユーロ高に対処する良い方法はなく、利下げや追加緩和しても効果が少ないとの見方から、予想通りに何もしないとの見方もあります。
C コロナウィルス感染者は再び増加し、不確実性が高まっているので、ECBの中央シナリオの変更(予想は下表を御参照願います)を出す。
D 8月のHICPインフレコアが前年同期比0.4%まで下がったので、追加緩和を示唆する。
などが予想されています。
ユーロスタッフの経済見通しは以下となっています。
6月ユーロスタッフが作成した経済見通しの一部
(年率ベース%)
上記シナリオの前提は厳しいロックダウンが徐々に解除され、ベースラインはウィルス抑制が一部で成功しているもので、継続的な抑制策を取りながらも今後の数四半期にかけては感染の再発をみている。但し、抑制策は厳格にロックダウンしていた時よりも経済的コストが低く限定されると予想している。経済は、過去のロックダウンからの移行期を通じて、緩やかに回復すると予想している。主要注目点は製造業と幾つかのサービス部門である。一方で、その他のサービス、例えば、芸術、娯楽、宿泊、レクレーションなどは引き続き限定される。この移行期間は医学的解決策が利用できるまで続き、2021年央には起きると仮定している。
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(出所:ECB HPから)
下図はユーロドルの日足チャートです。現在のユーロドルは時間調整の域内にいて、非常に微妙な位置にいます。流れは3月中旬底値からのラインA(=1.1050)に沿ってユーロ高となっています。5月中旬からは上げに加速が付き、B(=1.1750)のサポートに9日底値が顔を突き合わせています。7月中旬からは高値を結んだラインD(=1.2045)から平行に下したラインC(=1.1810)サポートを8日に切り、昨日はヒゲだけ戻し、終値でも回復しています。今日のECBでC以上に戻れるのか、Bを切ってしまうのかで時間調整か値幅調整かがはっきりしそうです。後者の場合はラインE(=1.1500)が目安になりそうです。尚、週足では1.1690〜1.1710辺りにサポートあるので、Bを切ってもこのサポート切れを確認した方が良さそうです。
(2020年9月10日9:55、1ユーロ=1.1808ドル)
オーダー/ポジション状況
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