ランド円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「7.20レベルをサポートに、7.70レベルをレジスタンスとする流れ」を予想し、実際のレンジは安値が6.99レベル、高値が7.39レベルと思ったよりは低い水準かつタイトなレンジとなりました。
また、17日に政策金利は0.25%の利上げにより6.75%から7.00%となりましたが、こちらは私のように利上げを見込む向きと、現状維持との見方が分かれていたこともあり、間の0.25%と小幅の利上げとなりました。動きとしては、利上げが週初からの弱い動きを反転させ、その後のランド円買いへとつながったとも言えるのですが、先週のテーマとしたリスクオンとリスクオフの動きであったと言えば、そちらの影響の方が大きかったのかなとも取れる動きです。
実際にランド円は17日の安値6.99レベルから翌日には週間高値となった7.39レベルへと5.7%ほど水準を切り上げていますが、同期間(17日安値と18日高値の比較)にダウ先物は17147から17522へと2.2%、WTI原油先物も36.61から40.36へと10.2%、それぞれリスクオンの値動きをしました。直接のきっかけはFOMCにおいて思った以上にハト派な見通しが(FF金利見通しが12月時点の年内1.0%引き上げから0.5%引き上げへと大きく後退)出て、それを好感した動きとなったわけです。
主要通貨ではドル円、ユーロドルとも素直にドル安で反応しましたが、クロス円、特に新興国通貨に関して言えば、リスクオンの動きから買いが強まったと見ることが出来るでしょう。その後も米株は底堅い動きを続けていますし、WTIは4月限から5月限への限月交代でいつも通り期先プレミアムの影響から1.8ドルほど底上げされた水準での取引となっています。果たして今週はこの動きが継続するかどうか、この点がランド円をはじめとする新興国通貨に与える影響が大きいものと考えられます。
主要通貨ではドル円、ユーロドルとも素直にドル安で反応しましたが、クロス円、特に新興国通貨に関して言えば、リスクオンの動きから買いが強まったと見ることが出来るでしょう。その後も米株は底堅い動きを続けていますし、WTIは4月限から5月限への限月交代でいつも通り期先プレミアムの影響から1.8ドルほど底上げされた水準での取引となっています。果たして今週はこの動きが継続するかどうか、この点がランド円をはじめとする新興国通貨に与える影響が大きいものと考えられます。
週報にも書きましたが、今週金曜はイースター前の金曜グッドフライデーで、東京市場を除く主要市場が休場となり、春のクリスマスといった様相を呈します。基本的には週明け月曜も含めて大きな動きにはつながることは考え難いため、今週は実質的に木曜のNY市場前場まで(後場は債券市場休場)ということになります。ただ、今週は一連の金融政策イベントを通過した後だけに、テクニカルと日柄からの判断をしていこうと思います。
まず、テクニカルですが、先週安値6.99レベルを安値に上昇トレンド(ピンクの平行チャンネル)に入っていますが、更に前の週の高値7.60からの動きを考えると、7.60から6.99への下げに対する戻し(赤い線で示したフィボナッチ・リトレースメント)の範囲にとどまっていると見ることが出来ます。
テクニカルな面からは、この上昇チャンネルに沿った動きを考えたいところですが、気になるのは日柄です。これも週報で触れましたが、今週23〜25日は株式、商品市場を中心に反転しやすい日柄となっていて、そうであるならばこれまで上昇してきた動きに対する調整を考えざるを得ません。さらに為替市場ではドル安に動きやすいのですが、ランド円の場合はそれ以上にリスクオフの動きの影響を受けやすいと考えるのが自然です。
つまり、買いが続かずどこかで反転という動きのシナリオを立てるとして、上値の目途が先ほどの戻しから78.6%(61.8%の平方根)となる7.47レベル。そして、そこから下げるとするならば、安値6.99と仮高値7.47の半値となる7.23、あるいは61.8%押しとなる7.17という水準が計算されることとなります。
結論として、今週は月曜安値圏と重なる7.20レベルをサポートに、7.50レベルをレジスタンスとする流れを見ておくこととします。
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