タイトル:豪ドル/円、レンジ内で揉み合い。中期トレンドは豪ドル弱気。
オーストラリア経済はサービス関連産業が資源関連企業の低迷をカバーする形で内需を中心に安定的な経済成長を維持して来ましたが、外需の低迷による輸出の伸びず貿易赤字幅は拡大傾向にあります。また、失業率も5.8%から直近の1月分は6%に悪化、労働賃金も伸び悩み傾向にあるため、消費拡大に繋がらずに内需関連産業の強さを損なう可能性があります。インフラ投資の注力により景気拡大傾向は持続していますが、世界経済の牽引役であるアメリカの経済指標に陰りが見え始めていることから、外的要因による悪影響にも注意する必要がありそうです。
チャートを見ると、直近の日足はタクリ足の陽線となり、下値トライに失敗して80円台に値を戻していますが、80.00〜82.50を中心とするレンジ内の下限に位置していることや、2/16に付けた82.43を直近高値として上値を切り下げていること、82.33にある21日移動平均線の下で推移しているころから、リスクは下方向により高い状態です。82円台半ば超えに値を戻した場合は、もう一段上値余地が拡がり易くなりますが、この場合でも中期トレンドが弱気の流れに入っており、84円台が強い上値抵抗として働く可能性が高いと見られます。
一方直近の週足は前週の大陰線の値幅内に実体の小さい陰線が入り込んでいますが、上ヒゲがやや長く、上値トライに失敗した形で越週しています。今週はこの上ヒゲ部分の上値抵抗の厚さを試す動きが先行しましたが、82円超えトライに失敗して安値圏まで押し戻されています。現状は80.00-10の下値抵抗にも跳ね返されていますが、80円割れの越週となった場合は一段の下落リスクが生じます。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、82.80-90に、下値抵抗は80.00-10にあります。31週移動平均線、62週線は86.08と89.93にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れにあります。
豪ドル円週足
オーダー/ポジション状況
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