豪州準備銀行(中銀)政策金利 (現行 2.00%)…今回は据え置き予想。
据え置きの背景
豪州経済は数年前の資源関連中心の経済成長から非資源関連中心の成長にシフトしてきており、現在も進行中となっています。
雇用中心に豪州経済が改善してきたが、直近の失業率悪化や最低となった賃金の伸びに、第1四半期を通して0.25〜0.50%の利下げチャンスが出てきているとの見方がエコノミストの間で広がっています。
ここ数年間の豪ドル安トレンドが経済に与える好影響(輸出の伸びや観光業増加)から、利下げしたい環境にありますが、先週末のG20会合で、「自国通貨安による成長拡大はしない」との各国合意があるので、今回の利下げはし難い情勢と思われます。
ここ数年間の豪ドル安トレンドが経済に与える好影響(輸出の伸びや観光業増加)から、利下げしたい環境にありますが、先週末のG20会合で、「自国通貨安による成長拡大はしない」との各国合意があるので、今回の利下げはし難い情勢と思われます。
尚、現状の経済指標ベースで、エコノミスト予想は2016年3月までは1.75〜2.00%レンジ、5月までは1.50〜2.00%レンジ予想。
前回2月初時点:据え置きの議事要旨
前略)…これら(これまで出た経済指標など)の条件のもとで、金融政策は緩和基調の維持が適切で、低い金利が需要を支えると考えている。家計はゆっくりしたペースで改善しており、メルボルンやシドニーの成長ペースは上がっているが、その他地域は抑えられている。為替は引き続き経済状況を適切に反映し続けると思われる。
今日の会合で委員会は現行経済成長を注視し、インフレは目標に近づいていくと見ている。従い、委員会は現行の金融政策は適切であると判断した。
この先を見ると、新たなインフレの芽は最近の雇用改善が今後も続き、最近の荒れた資本市場が世界経済や国内需要にどう影響与えていくか注視していく。低インフレが続けば、緩和基調の政策が視野に入る。それが需要を下支えすると思われる。
(以上は中銀の要旨)
(注)豪州中銀議事録要旨は一部を和訳したものであり、詳細は議事録本文をお読みください。
コメント
前回は改善中だった雇用関連や賃金の伸びが鈍化した上に、世界の金融市場の不安定化が続き、中銀がこの状況を一時的なものと見ているか、今後警戒する必要ありと見ているかが注目されます。
依然として、先々の金融政策は緩和基調を維持しながら、追加緩和の可能性を否定していません。また何度も豪ドル安の好影響を指摘しているので、少なくとも豪ドル高への戻りは許容し難い状況になっています。
明日据え置きし緩和を見送っても、まだ先々の緩和余地を残しているので、他国と比較した場合のファンダメンタルズの良好さよりもまだ金利差縮小に着目すると思われます。
豪ドル対米ドルは0.7250の壁を破れずにダブルトップを形成し、下値は0.7150のサポートを切っているので、テクニカル的には豪ドル安リスクが高くなっています。0.7050〜60が当面の下値ポイントになり、これを切ると0.70割れトライに繋がる可能性があります。(2月29日14時35分、1豪ドル=0.7143米ドル)
政策金利推移
オーダー/ポジション状況
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