ドル円 菅官房長官次期総裁選優位で小戻しするもドル全面安の流れに押される(9/1午前)

1日午前の東京市場でドル円は小幅上昇後、下落に転じました。

ドル円 菅官房長官次期総裁選優位で小戻しするもドル全面安の流れに押される(9/1午前)

ドル円 菅官房長官次期総裁選優位で小戻しするもドル全面安の流れに押される

〇ドル円106円維持できず下落に転じる
〇日本の政局はすでに為替織り込み済みか
〇休暇明けの欧米勢の中ではドル売り再開の動き強まる
〇FRBの方針変更昨晩はクラリダ副議長がハト派発言で裏書
〇ドル売り強まりユーロドル1.2000に接近ドル円も105円前半を抜けると下落加速の可能性

1日午前の東京市場でドル円は小幅上昇後、下落に転じました。朝方は菅官房長官の次期総裁選での優勢報道を好感し、円の売り戻しが先行、9時前後にはドル円は106.03に高値をつけました。しかし、106円台の滞空時間はごくわずかで、対ユーロ等他の主要通貨に対してドルが全面安となる中で、ドル円も次第に値を下げる展開に。東京時間正午現在は105.60-65レベルで取引されています。尚、ユーロは対ドルで午前中1.1997の高値をつけ年初来高値を更新しています。

午前中発表された8月の中国の民間ベースの製造業PMIは53.1と事前予想、前月を上回りましたが、為替市場に大きな影響はありませんでした。
日経平均午前は、前日のダウ下落とアベノミクス終了後も経済政策に大きな変更はないとの見方からの安堵間のせめぎあいとなりもみ合いの後ほぼ横ばいの6円高で午前の取引を終了しています。

昨晩海外市場では米国の低金利政策が長期化するとの見通しが強まり、ドルは主要通貨に対して下落。ただ、対円では前日に安倍政権後の不安で売られた分の反動が出て105円台後半を上昇する動きとなりました。
テクニカルにはドル円は本日106.03レベルの21日移動平均線に頭を押さえられた形。下方向は105.62レベルの基準線による緩いサポートが一旦は効いている形です。

日本の政局が為替相場に影響することは過去ほぼなかった中で、安倍首相辞任による円高と菅官房長官優位でのドル円持ち直しは小動きながら珍しい事例と言えます。ただ、政権交代が経済に影響を及ぼす可能性は日本の場合小さく、材料としては消化済みと考えてよいのではないかと思います。
一方休暇明けの欧米勢は予想通りドル売りを強めてきています。昨晩はクラリダFRB副議長が講演で将来的なイールドカーブコントロール導入に含みを残す発言をしたほか、失業率の低下が利上げのトリガーにはならないことを明言したことが、市場参加者にFRBの長期的な金融緩和姿勢をより明確に確信させることとなったことも、ドル売りに拍車をかける形となりました。

本日この後は、ユーロドルが節目の1.2000を超えて上昇するかを含め、ドル売りが継続するか注目されます。ドル円も105.62を切れると目立ったサポートはなく、ここまで比較的堅かった105円台前半を抜ける動きとなった場合には円高加速の可能性もあり要注意です。

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