ドル円 菅官房長官次期総裁選優位で小戻しするもドル全面安の流れに押される
〇ドル円106円維持できず下落に転じる
〇日本の政局はすでに為替織り込み済みか
〇休暇明けの欧米勢の中ではドル売り再開の動き強まる
〇FRBの方針変更昨晩はクラリダ副議長がハト派発言で裏書
〇ドル売り強まりユーロドル1.2000に接近ドル円も105円前半を抜けると下落加速の可能性
1日午前の東京市場でドル円は小幅上昇後、下落に転じました。朝方は菅官房長官の次期総裁選での優勢報道を好感し、円の売り戻しが先行、9時前後にはドル円は106.03に高値をつけました。しかし、106円台の滞空時間はごくわずかで、対ユーロ等他の主要通貨に対してドルが全面安となる中で、ドル円も次第に値を下げる展開に。東京時間正午現在は105.60-65レベルで取引されています。尚、ユーロは対ドルで午前中1.1997の高値をつけ年初来高値を更新しています。
午前中発表された8月の中国の民間ベースの製造業PMIは53.1と事前予想、前月を上回りましたが、為替市場に大きな影響はありませんでした。
日経平均午前は、前日のダウ下落とアベノミクス終了後も経済政策に大きな変更はないとの見方からの安堵間のせめぎあいとなりもみ合いの後ほぼ横ばいの6円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では米国の低金利政策が長期化するとの見通しが強まり、ドルは主要通貨に対して下落。ただ、対円では前日に安倍政権後の不安で売られた分の反動が出て105円台後半を上昇する動きとなりました。
テクニカルにはドル円は本日106.03レベルの21日移動平均線に頭を押さえられた形。下方向は105.62レベルの基準線による緩いサポートが一旦は効いている形です。
日本の政局が為替相場に影響することは過去ほぼなかった中で、安倍首相辞任による円高と菅官房長官優位でのドル円持ち直しは小動きながら珍しい事例と言えます。ただ、政権交代が経済に影響を及ぼす可能性は日本の場合小さく、材料としては消化済みと考えてよいのではないかと思います。
一方休暇明けの欧米勢は予想通りドル売りを強めてきています。昨晩はクラリダFRB副議長が講演で将来的なイールドカーブコントロール導入に含みを残す発言をしたほか、失業率の低下が利上げのトリガーにはならないことを明言したことが、市場参加者にFRBの長期的な金融緩和姿勢をより明確に確信させることとなったことも、ドル売りに拍車をかける形となりました。
本日この後は、ユーロドルが節目の1.2000を超えて上昇するかを含め、ドル売りが継続するか注目されます。ドル円も105.62を切れると目立ったサポートはなく、ここまで比較的堅かった105円台前半を抜ける動きとなった場合には円高加速の可能性もあり要注意です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2020.09.01
ドル円見通し 安倍首相辞任報道からの過剰円高への巻き戻しだが、全般の流れはドル安(20/9/1)
28日夜安値の後は急落反応が一巡して下げ渋りに入り、31日は28日のやや過剰な円高に対する巻き戻しの動きで夜には106.08円まで上昇した。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。