豪ドル/円、底打ち、反転の流れが継続中。70円台が壁となる可能性も。
新型コロナウィルスに対する各国中銀の協調金融緩和政策や9日にはFRBが企業の資金繰り支援のため2.3兆ドルの追加流動性資金の供給を発表、金融市場はひとまず落ち着きを取り戻しており、長期金利は低下し株式市場も反転、上昇の流れに乗せています。しかし、欧米の多くの経済中心地がロックダウンされたままで経済活動停止の状態に陥っており、政府の財政拡大政策がどの程度効果を表すかはいまだ不透明です。一方で、ウィルス発症の地である中国武漢市の閉鎖が解除され、生産活動も開始されたことは金融市場にも明るい材料で、中国との貿易関係の深い豪ドルは対ドル、対円で上昇傾向が続いています。
チャートを見ると、日足は3/19に付けた59.91の長期的な下値抵抗ポイントに跳ね返されて底打ち、反転の流れ入っており、また、2/19に付けた74.47を直近高値とする短期的なレジスタンスラインから、4/7の陽線が頭一つ上抜けて上値余地がさらに拡がる可能性が生じています。中期トレンドが弱いことから、68円台からの急伸には繋がり難いと見られますが、一方で下値も65円台に強い抵抗が出来ており、65円割れで終えない限り下値余地が限られ易くなっています。日足の上値抵抗は68.90-00、70.10-20に、下値抵抗は67.60-70、67.00-10あります。21日移動平均線は65.72に位置しており、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れにありますが、65円割れで終えた場合はトレンドが再び変化して一段の下落に繋がり易くなります。120日、200日線は72.66と72.97に位置しており、中期トレンドは弱いままです。
一方直近の週足は、前週の大陽線の値幅内に実体が小さい陰線が入り込んで上昇一服となりましたが、今週は週初の寄り付き水準を安値として上値トライの流れに乗せています。また、今週の値動きの中で65.00近辺を固めた感がありますが、中期トレンドがまだ弱く、70円台に強い抵抗が控えており、これが大きな壁となる可能性も高いと見られます。週足は71円台で越週するまでは下値リスクを残した状態です。また65円割れで越週した場合は再び下落リスクが高くなります。週足の上値抵抗は69.60-70、70.50-60に、下値抵抗は66.00-10、65.10-20にあります。31週、62週移動平均線は72.69と74.46に位置しており、中・長期トレンドは“豪ドル弱気”の流れを変えていません。
豪ドル/円【週足】:4/9現在31週移動平均線は72.69に、62週線は74.46にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにある。)
オーダー/ポジション状況
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