米株の動き注視、3日連続大幅続落なるか(2/26夕)

26日の東京市場で、ドルは底堅い動き。やや冴えない値動きをたどる時間帯も見られたが、総じてドルは強含み。ただ上値も重かった。

米株の動き注視、3日連続大幅続落なるか(2/26夕)

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26日の東京市場で、ドルは底堅い動き。やや冴えない値動きをたどる時間帯も見られたが、総じてドルは強含み。ただ上値も重かった。

ドル/円は110.15円前後で寄り付いたのち、しばらくは揉み合い。110.10-35円といったレンジ取引をたどるも、上抜けすると110.55-60円まで上昇している。時間外取引のNYダウ先物が堅調推移したほか、日経平均株価の下げ幅が一時300円を超えていたものの、クローズベースでは179円安まで下げ幅縮小させたことなどが好感されていたようだ。16時時点では日中高値からやや軟化した110.40円前後で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「新型コロナウイルス」について。
中国本土以外の感染の広がりが懸念要因として取り沙汰されている。たとえば「イランで新たに3人死亡」、「オーストリアとスイスで感染者を初めて確認」、「アルジェリアやクロアチアでも患者発生」−−などといったニュースが続々報じられていた。そうしたなか、米NEC委員長から「新型ウイルスの世界的な感染拡大に起因する如何なる阻害要因にも米経済は耐えられる」とやや強気のコメントが発せられていたが、反面で米厚生長官は「新型ウイルスの米国内の感染が今後増える」可能性を示し、一部で話題に。
なお、中国本土に続く感染者数2位の韓国情勢はというと、当局の発表で感染者が1000人の大台に乗せたことが明らかとなった。そうした状況を受け、フランスが韓国への渡航警戒レベルを2段階引き上げ、「必要な場合を除き自粛するよう勧告」したほか、「日本も韓国テグなどからの入国拒否で調整している」と報じられている。

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発表される経済指標などをみると、米ファンダメンタルズ要因は非常に良好。リセッション入りも取り沙汰される日本などとは対照的で、ある意味「一人勝ち」といってもよい状況なのだが、NYダウが2日続けて予想以上の下落をたどっており、それが為替市場においても大きな影響を与えている。さすがに3日連続の大幅安は予想しにくい気もするが、油断は禁物か。仮に、大きく続落するようだと、昨日しっかりとは割り込めなかった110円レベルを下回ってくる可能性もある。

材料的に見た場合、「米貿易問題」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」など、注目要因は依然として少なくない。そうしたなか、もっとも注意を要するのはいまだ「新型コロナウイルス」絡みの話題で、引き続き各国における感染状況と、経済などに与える悪影響に関するニュースにも要注意。また、それとは別に、ジワリと水面下で進行する米大統領選に関連する一連の報道も気掛かり。サウスカロライナ州で行われる民主党の候補者指名争いの行方にも、気を配っておきたいところだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日一時110円割れをワンタッチし、112.22円まで上昇する前のレンジ内へと回帰する局面も観測されていた。NYクローズそして本日東京時間と110円割れは取り敢えず回避されているが予断を許さない。
ちなみに、昨日ドル安値109.89円は、直近安値108.31円を起点とした上げ幅のフィボナッチ61.8%戻しに近いレベル。そのため、再び110円割れをトライし、しっかりと下回れば109.40-50円や、109.20-25円などがターゲットに。

本日は、1月の新築住宅販売件数など幾つかの米経済指標が発表される予定となっている。また、米財務省による5年債入札や、カプラン・ダラス連銀総裁などによる講演なども要注意。
そのほか、ここのところ連日のように新型ウイルスへの感染情報が取り沙汰されている欧州ファクターも気掛かり。仏中銀総裁は昨日、「新型ウイルス対応の金融政策措置は現時点で必要ない」と述べていたが、そうしたスタンスはこの先も維持されるのだろうか。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.80-110.80円。ドル高・円安方向は、本日東京の戻り高値である110.55-60円が最初の抵抗で、上抜ければ111円前後が再び視界内に捉えられそうだ。
対するドル安・円高方向は、昨日示現した安値109.89円の攻防にまずは注目。底堅いイメージはいまだ持っているものの、しっかり割り込めば損切りを巻き込みつつ、スパイラル的な下げを記録する可能性もある。

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