<< 東京市場の動き >>
28日の東京市場は、揉み合い。109円半ば挟み、20ポイント程度のレンジ取引で明確な方向性はうかがえなかった。
ドル/円は109円半ばで寄り付いたものの、NYが感謝祭で休場となることもあってか積極的な動意に乏しい。日米株価などを注視しつつ、109.35-55円といった20ポイント強のレンジ内の上下動に終始している。
途中、「トランプ氏が香港人権法案に署名し成立」といった報道が観測され、物議を醸すも具体的な影響となると限定的。16時時点では109.45-50円で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「米中情勢」について。
依然としてマーケットがもっとも注視しているものは2国間の「通商協議」だが、昨日はそれ以外の要因が話題に。たとえば、「ウイグル族弾圧」に関する内部文書については、米国を中心にフランスからも「恣意的な大量拘束中止を」とした非難コメントが聞かれていた。
また、香港情勢については、トランプ氏の署名待ちだった「香港人権法案」がようやく成立。それに対して、香港政府が「香港と米国との関係や利益を損なう」と批判的な見解を示したほか、中国も「著しい内政干渉かつ越権行為」としたうえで、報復の可能性を示していたようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
7日に示現した月間高値109.49円を、昨日欧米時間に上抜けてきた。ドルは一時109.61円を記録している。このまま一本調子のドル高が続くのかどうか疑問もあるが、リスクそのものはドル高方向にバイアス。110円に向けた動きにも、一応注意を払いたい。なお、以前にレポートしたことがあるものの、11月のドル/円相場は過去10年で見た場合、7勝3敗という結果でドル高・円安が有利。値幅そのものは小さいが、ここまでの展開は「月初安・月末高」であり、結果として典型的なパターンだったとも言えそうだ。
材料的に見た場合、「米貿易問題」、「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」、「トルコ・シリア情勢」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」など気になる継続案件は依然として目白押し。そのなかでもとくに注視したいのは、引き続き香港や台湾、ウイグル問題などを含めた「米中情勢」だが、本日はNYが感謝祭で休場となることもあり、基本的には狭いレンジ取引を予想する。とくにNYを中心とした北米時間は開店休業となる可能性もある。
テクニカルに見た場合、今年4月を下回る「月間最小変動幅」更新の可能性が先日の日経新聞でも取り沙汰されていたほどだったが、昨日のドル高進行で、最悪の事態(?)は取り敢えず回避された。
そんなドルの次の上値メドは心理抵抗にもあたる110円レベル。また、年初来高値112.40円を起点としたフィボナッチによると、61.8%戻しにあたる109.35円レベルを超えてきたことで、次は76.4%戻しの110円半ばがターゲットとなりそうだ。
本日はNYが感謝祭で休場となることもあり、米経済指標の発表はないだけでなく、米地区連銀総裁らの講演などの発言機会もとくには予定されていない。全般を通して新規材料難、基本的には小動きにとどまるとの見方が有利だ。
ただ、若干気になるのは、東京時間に台頭した「米国で香港人権法案成立」に絡む米中間の新たな対立関係。前述したように、中国は米国に対して報復の可能性も示唆しており、そのあたりの動き如何では薄商いのなか波乱含みの動きをたどることもあるだろう。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.00-109.80円。ドル高・円安方向は、昨日示現した高値109.61円が最初の抵抗。超えればいよいよ110円を目指す展開か。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の109.30-35円をめぐる攻防にまず注視したい。ただ、割り込んでも下方向のサポートは数多く、目先でいえば109円割れ程度までが精々との印象だ。
ドル/円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2019.11.29
ドル円、米感謝祭で商い閑散。香港人権法案可決で一時下落するも限定的(11/29朝)
28日(木)の外国為替市場でドル円は下落後に反発。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:橋本 光正
2019.11.28
米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)(19/11/27発表)
昨日(27日)、FRBからベージュブックが公表されました。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。