<< 東京市場の動き >>
13日の東京市場は、「行って来い」。一時ドル高が進展するも続かず、寄り付き近くまで上げ幅を急縮小させている。
ドル円は105.20-25円で寄り付いたのち、当初はドル買いが優勢。日経平均など日本株は冴えなかったものの、時間外で取引されているNYダウ先物がプラス圏を維持したことなどが好感されていた。
ドル円は一時105.60円近くまで値を上げた。しかし、上値は重く、高値示現後に流れが反転。夕方にかけ上げ幅を急縮小させると、16時時点では105.25-30円で推移、欧米時間を迎えている。
なお、中国人民銀は、人民元の対ドル中心レートを9営業日連続で元安に設定、具体的には「1ドル=7.0326元」としていた。2008年3月25日以来のレベルになる。
一方、材料的に注視されていたものは、久しぶりの「英国情勢」について。
訪英したボルトン米大統領補佐官がジョンソン英首相と直接会談、「英国が合意なき離脱を選ぶなら支持」を表明するなか、休暇中のトランプ米大統領自身もジョンソン氏と電話会談を実施したとホワイトハウスが明らかにしている。ちなみに、後者の米英首脳会談では「貿易や国際安全保障などが主として協議された」ようだ。また、それとは別に英紙デイリー・テレグラフは、世論調査の結果として、「議会を休会させてでもEUからの離脱を断行すべきだと英国民の過半数が回答した」と報じ、思惑を呼んでいた。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル円は105円を割り込む展開には至ってないが、リスクそのものは引き続きドル安方向にバイアスか。
東京勢が盆休み入りし参加者が乏しくなっているだけでなく、トランプ米大統領のように欧米市場筋のなかにもサマーバカンスをとっている者もいるようだ。全般的に動きにくそうな雰囲気をうかがわせるものの、今年の相場をみていると、むしろ「薄商い=荒れ模様」の展開に警戒が必要だろう。
材料的に見た場合、「北朝鮮情勢」や「イラン情勢」のほか「米貿易問題」、「米金融政策」などが依然として注目されている。潜在的な要因としては、やはり「米国ファクター」が気掛かりながら、先週後半ぐらいからジワリと、その他要因が注目を集め始めてきた。一例を挙げると、大統領の予備選で予想外の結末が出た「アルゼンチン情勢」、内閣不信任案についての討論日さえ決まらず物別れに終わった「イタリア情勢」、合意なき離脱の現実化が指摘される「英国情勢」−−などになる。引き続きそれら米国以外のファクターにも大いに注意を払いたい。
テクニカルに見た場合、ドルは連日下値を切り下げる展開で、いよいよ105円割れが現実味を帯びてきた。昨日は105.05円レベルまで、一時ドル安が進行している。スグにということではないにせよ、105円を割り込めば1月3日に記録した年初来安値も意識されそうだ。
ただ、レベル的には日本の要人からの「口先介入」、ドル安けん制発言にも一応警戒しておきたい。
一方、材料的に見た場合、7月の米消費者物価指数が発表される予定となっている。ここ数日は、あまり重要な米指標が発表されることはなかったが、本日は久しぶりの重要指標だけに、内容如何では相場の波乱要因となる可能性もありそうだ。ちなみに、予想は前月比プラス0.3%、コア指数は同プラス0.2%が見込まれている。
そんな本日欧米時間のドル円予想レンジは、104.80-105.70円。
ドル高・円安方向は、本日は東京高値である105.55-60円の攻防にまずは注目。ただ、上抜けても目先戻りは106円台程度までか。上値は重そうだ。対するドル安・円高方向は、昨日記録した安値105.05円レベルが最初のサポート。割り込んだ場合にはいよいよ105円割れが現実となりそうだが、取り敢えずはビッドも厚く、一本調子のドル安進行も見込みにくい。
USD/JPY60分足
オーダー/ポジション状況
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