株価が目先下げ止まり、円買いは限定的か(19/5/15)

15日の東京市場は、レンジ取引。ややドルが買い進まれる局面も見られたが、それでも終日を通したレンジはわずか20ポイント。方向性は乏しかった。

株価が目先下げ止まり、円買いは限定的か(19/5/15)

<< 東京市場の動き >>

15日の東京市場は、レンジ取引。ややドルが買い進まれる局面も見られたが、それでも終日を通したレンジはわずか20ポイント。方向性は乏しかった。

ドル/円は109.60円前後で寄り付いたものの、総じて売買は手控えムード。実際、終日を通した値動きは109.50-70円といったところで、20ポイントレンジにとどまっている。前日まで7日続落となっていた日経平均株価が8日ぶりに反発したが、為替市場への影響は限定的だった。16時時点では109.65-70円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、ここのところ荒っぽい変動が目につく仮想通貨ビットコインだが、本日は静か。8000ドル前後での強保ち合いで、強気派の中からは、次の上昇に向けた時間調整などといった指摘も聞かれていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中貿易協議」について。
米中がともに高関税を課す心理戦の様相を呈するなか、「ムニューシン米財務長官が近く訪中の可能性」との報道に加え、トランプ米大統領の発言として「米中通商協議は決裂していない」、「米中貿易協議の合意は近い」と報じられ、局面打開の期待がかけられていた。ほかに、ブルームバーグは「NY連銀総裁、関税が米経済成長の重石と発言」などと報道している。
そのほか単発モノとして、スカイニュース「メイ英首相、6月第1週に離脱案の議会採決実施を検討」、「トランプ氏、FRBに利下げを要求」、「プーチン露大統領が米国務長官と会談、米露関係改善で合意」、麻生財務相「為替問題、米財務省はUSTRほど激しく言って来ない」−−などといった発言やニュースが報じられていた。

<< 欧米市場の見通し >>

前述したように、昨日まで7日続落をたどっていた日経平均株価は本日反発。また、昨日のNYダウも堅調に推移したほか、本日東京時間の時間外取引でもわずかながらプラス圏を維持している。ドルの下値リスクが完全に払しょくされたわけではないが、ドル売り・円買い材料のひとつだった日米などの株価が堅調に推移していることを考えると、為替市場においてもドル安・円高へと傾きにくくなっている感を否めない。

材料的に見た場合、「北朝鮮」そして「イラク」をめぐる情勢にも注意しつつ、メインイシューは依然として「米貿易問題」。日米について、月内の事務レベル協議が見込まれるだけでなく、最大関心事の米中も「米財務長官が近く訪中の可能性」と報じられるなど、意外に早いタイミングで協議再開に向けた動きがあるかもしれない。なお、そうしたなか日経新聞が全米商工会議所会頭の発言として「長期の対中高関税は支持しない」と報じるなど、問題の長期化を警戒するコメントがジワリ増え始めていることは気掛かりだ。

テクニカルに見た場合、9日以降1週間程度、109円台を中心とした1円レンジをたどっている。もちろん、そのなかで乱高下はしているのだが、結果としてレンジを抜け切れていない状況だ。そのため、109-110円といった最近のレンジを上下どちらに抜けていくのか、その方向性が注視されていることは間違いないだろう。やや長い目で見た場合のリスクは下方向だが、短期的には上方向に抜けていく可能性も否定出来ない。

一方、材料的に見た場合、4月の小売売上高や5月のNY連銀製造業景況指数など幾つかの重要な米経済指標が発表されるほか、クォ―ルズFRB副議長による上院議会証言、バーキン・リッチモンド連銀総裁の講演なども予定されている。
また、欧州議会選を控えているためか、再び英国やイタリア、トルコなどをはじめ、欧州ファクターでも気になる要因が少しずつ目につき始めた。ユーロやポンドの動きにも警戒を要したい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.20-110.20円。ドル高・円安方向は、過去1週間程度ドルの戻りを阻んできた110円前後が最初の抵抗。超えてくれば、週間を通して110.30円レベルでほぼ横ばいに推移する一目均衡表の先行帯の雲の下限がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、109.40-45円に弱いサポートあり。割り込めば直近安値の109.02円前後が意識されそうだ。(了)

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