<< 東京市場の動き >>
17日の東京市場は、揉み合い。112円前半を中心とした一進一退で、終日を通した値幅も30ポイントにとどかず。方向性は乏しい状況だった。
ドル/円相場は、112.25円前後で寄り付いたものの、動意は乏しく売買手控えムード。
前日277円高で大引けた日経平均株価は、この日も大幅続伸となり、大引けで291円高を記録したが、為替市場でリスク志向の円売りが盛り上がることはなかった。112.15-45円といったレンジ取引に終始すると、16時時点ではほぼ寄り付きレベルの112.20-25円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、「北朝鮮情勢」と「英国ファクター」について。
前者については、「板門店で南北朝鮮、国連軍司令部が協議」をしたことが明らかになるなか、訪米している「谷内国家安全保障局長が、北情勢についてボルトン米大統領補佐官と会談した」とも報じられていた。対して後者は、「EU大統領、首脳会議で英側に新たな具体案を迫る意向」、「EU首席交渉官、英離脱移行期間1年延長の可能性に柔軟姿勢」などといったニュースが相次いでいる。
そのほか、「日米貿易協定交渉、来年1月にも開始の見通し」、「安倍首相が靖国神社に真榊奉納、秋季例大祭の参拝は見送り」といった報道も別途観測されていた。
<< 欧米市場の見通し >>
大きな流れは「ドル高基調のなかの調整局面」にあると考えられるが、先週11日以降のここ1週間ほどは111.60-112.50円という1円弱のレンジ取引となっている。価格ではなく時間調整の様相で、短期的には方向性を喪失している感も否めないだろう。
目先は、株価の動きなどを懸念しつつもレンジ内での一進一退をも見込む向きも少なくない。ともかく、まずは足もとの保ち合い放れの方向性などについて注意を払いたい。
材料面では、引き続き米貿易問題についての関心が高く、それと絡めての「米為替報告書」の発表への警戒感も強い。それらは本日も引き続き要注意だ。ただ、本日に限れば、18日までの日程で実施される「EU首脳会議」が大いに注視されている。イタリアや英国などで、負の進展が報じられれば、欧州通貨の値動きが荒っぽい値動きをたどることへの警戒感も聞かれていた。
テクニカルに見た場合、先でも指摘したように、ここ1週間ほどは111.60-112.50円といったレンジ取引で目先的には方向性を喪失している。まずは足もとの保ち合い放れの方向性などが注視されており、下放れれば一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する111.45-50円、あるいは111円前後などがターゲットに。逆にレンジの上限を超えてくると、移動平均の25日線など複数のテクニカルポイントが位置する112.80-85円、直近高値114.55円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しの113.05円レベルが意識されそうだ。
一方、材料的に見た場合、9月の米住宅着工件数や9月25-26日実施分のFOMC議事録などが発表されるほか、ブレイナードFRB理事の講演も実施される見込みだ。また、米金融大手による四半期決算発表は一巡したものの、IBMなどの決算発表が予定されており、それらには一応要注意。
さらには、先で指摘した「米為替報告書」の発表や「EU首脳会議」、あるいは「APEC財務相会合」も波乱要因として、頭にとどめておきたいところだ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.70-112.70円。ドル高・円安方向は、東京高値の112.40-45円が最初の抵抗。ただ、上抜けても112円半ば、25日線など113円までに抵抗は多く、上値は重そうだ。
対するドル安・円高方向は、依然として112円前後がサポートで、その攻防に要注意。割り込めば直近安値の111.63円や一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する111.45-50円などがターゲットに。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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