ドル円、9月FOMC議事録公表前後に上昇
17日の海外市場でドル円は海外時間中につけた安値112.02からほぼ一方向で上昇。日本時間6:00現在は112.65近辺で取引されています。
注目された9月のFOMC議事録では今後も段階的な利上げを行うことで合意された一方で、利上げの打ち止めの水準に関する議論がなされており、過半数が一定期間緩やかな引き締めまで引き上げることを支持したのに対し、別の複数の参加者からは景気過熱の明確な兆候が無い中で引き締め政策は好ましくなく、中立金利は考慮すべき要因のひとつに過ぎないとの意見も出るなど、見解に相違があることが明らかになりました。
また、未明には米財務省が半期に一度の為替報告書を提出しましたが、中国人民銀行による直接の為替介入は限定的として為替操作国認定は見送られています。
議事録公表を受け米長期金利は上昇。10年もの米国債金利は3.20%で取引され、これを嫌気したNYダウは終盤に下げ91ドル安で終了しています。ただ、株式市場に先週のような株価の底抜け感が無いこともあり、ドル円はドル金利の先高観を比較的素直に反映する形で上昇、112.98レベルの21日移動平均線を窺う動きです。
尚、17日に始まったEU首脳会談では初日に難航する英国のEU離脱問題が集中的に議論されたものの、英国から新たな提案は無く進展は無かったと伝えられています。
ただ、今後も英国と焦点となっているアイルランドの国境管理問題などに付き議論は続け、遅くとも年内の合意を目指す方向性が示されました。
本日この後8:50に本邦9月の貿易収支の発表があります。
ドル円日足
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