米金利上昇とリスクオフ(10/9)

10月3日に債券王ビル・グロースが「低金利のトレンドは終わった」と発言したことをきっかけに債券相場が急落(金利が急騰)しました。

米金利上昇とリスクオフ(10/9)

米金利上昇とリスクオフ

9月26日のFOMC時点では10年債利回りも3.061%(26日終値)と、5月の金利上昇時(5月17日、3.115%)の水準を下回っていましたが、10月3日に債券王ビル・グロースが「低金利のトレンドは終わった」と発言したことをきっかけに債券相場が急落(金利が急騰)しました。

まず、10年債利回りの月足チャートをご覧ください。紫の四角が1年です。

米金利上昇とリスクオフ

下段には参考にFF先物を表示してあります。こうして見ると低金利のトレンドは米国が政策金利(FFレート)を引き締め政策に転換した段階で終わり、長期債においても昨年末には金利上昇が明確になってきています。グロース氏の発言は今さら感はあるものの年初来の利回りを超えたという点ではインパクトがありました。

ここで為替市場に与える影響を考えたいと思います。今年は金利上昇にも関わらず米国の株価指数は軒並み史上最高値を更新していますが、ここに来て中国の景気鈍化や年内の一段の利上げを考えて金利上昇の負の面として株価下落も見え始めたと言えます。

米金利上昇とリスクオフ 2枚目の画像

次に日足チャートをご覧ください。
上段が10年債利回りの日足、中段にNYダウ、下段はドル円を表示しました。
上段のチャートは紫の四角が1か月、赤の水平線が5月の金利水準で、青の垂直線が10月3日です。3日に年初来の利回りを大きく上回る動きとなり、5日には3.248%と2011年5月以来の利回りをつけています。

そして3日の金利上昇を境にNYダウは下落に転じ、さらにはドル円もドル安へと転じていることが明確です。これはでは金利上昇はドル買いと考えて行動する市場参加者も多かったのですが、ここに来て株価に対する悪影響も出始めたことで為替もリスクオフのドル売り・円買いに転じ始めたと考えることもできそうです。株と為替はまだ下げる動きが若い段階ですから、今後の動きに注視していきましょう。

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