<< 東京市場の動き >>
26日の東京市場は、ドルが強保ち合い。一時は7月19日以来となる113円台を回復する局面も見られたが続かず、その後は112円後半、ドル高値圏での一進一退に。
ドル/円相場は、112.95円前後で寄り付いたのち、当初はドルがじり高推移。113.00-05円まで値を上げたが、滞空時間は短い。定着することは出来ずに、112円後半へと押し戻されると、その後は112.80-00円というドル高値圏での揉み合いとなった。16時時点でも112.85-90円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなかNZドルが対円などでなかなか荒い値動き。発表された同国指標が良好だったことで75円割れから75円半ばまで急騰したが、息切れすると結局「行って来い」で終わった。
一方、材料的に注視されていたものは、引き続き米中あるいは日米を中心とした「貿易問題」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、注目の日米通商協議が終了し、参加した茂木再生相から「日米は基本的認識で一致した」との発言が聞かれていた。これで市場の関心は26日の日米首脳会談へと移行した感も否めない。
対して後者は、トランプ米大統領が国連演説を行い「対北朝鮮での成果を誇示」するなか、河野外相から「適切な時期になれば自然と日朝協議は始まると思う」、韓国大統領による「年内の終戦宣言は可能」−−などといった発言が観測されている。
<< 欧米市場の見通し >>
滞空時間は短かったが、ドル/円はついに本日東京時間に113円台まで値を上げてきた。7月高値の113.17円、年初来高値の113.38円などが次のターゲットとして視界内に捉えられた感がある。ポジションの偏りは気掛かりだが、リスクはドル高で間違いなく、ドルの続伸にも要注意だ。
ただ、達成感が台頭しているわけでもないだろうが、113円台をつけたのちやや冴えない値動きをたどっていることは若干気掛かり。材料的に見た場合、米中そして日米を中心とした貿易戦争懸念の高まりが依然として指摘されているうえ、本日はもうひとつの注目要因であるFOMCの結果発表が予定されている。ちなみに、後者については、今回の利上げ実施がほぼ織り込み済みで基本ノーインパクトか。それよりも12月利上げや来年の利上げ継続が示されるか否かを注視している向きが少なくない。
テクニカルに見た場合、東京時間には7月19日以来となる113円台を回復する局面も見られたものの、ドル高は続かずに足もとは逆にドルが小安い。次に113円台を回復すれば7月高値の113.17円、そして年初来高値113.38円などを目指す展開が見込まれているが、このままで終わればチャートがダブルトップの形状を示してしまう。その際は、明日以降の下値不安再燃も否定できず、そうした意味において本日はザラ場ベースのみならず、NYのクローズレートにも注意を払いたいところだ。
一方、材料的に見た場合、8月の新築住宅販売件数など幾つかの米経済指標が発表されるものの、本日はそれよりも先で指摘した米FOMCならびにパウエルFRB議長の会見に要注意。
また、昨日実施された日米通商協議が終了、それを引き継ぐ格好で行われる日米首脳会談への関心も高いようだ。トランプ氏は、6日付の米紙WSJなどを通じ、かなりの対日強硬姿勢を何度もうかがわせていただけに油断は禁物かもしれない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.30-113.30円。ドル高・円安方向は、本日東京時間の高値である113.00-05円の攻防にまずは注視。抜ければ113.17円や113.38円、113.65-75円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、弱いサポートが位置する112.70円レベルが最初の下値メドで、下回ると今週初めに記録した安値112.27円レベルを目指す展開も。とは言え、いずれにしてもかなり底堅いイメージだ。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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