ドル円結局レンジ内、本日も揉み合い継続か(8/22夕)

22日の東京市場は、小幅ながらドル高・円安。ドルは依然として底堅いものの、上値も重く明確な方向性は乏しかった。

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ドル円結局レンジ内、本日も揉み合い継続か(8/22夕)

<< 東京市場の動き >>

22日の東京市場は、小幅ながらドル高・円安。ドルは依然として底堅いものの、上値も重く明確な方向性は乏しかった。

ドル/円相場は、110.20-25円で寄り付いたものの、前日NY終盤の流れを継ぎドルは冴えない。日中安値である110.00-05円まで小幅に軟化したが、110円を割り込めずに反発すると、110円半ばまで逆行高をたどっている。16時時点では日中高値に近い110.40-45円で推移し、欧米時間を迎えていた。

そうしたなか仮想通貨は本日も荒れ模様。もっともメジャーなビットコインは、早朝推移していた6400ドル台半ばから一時6700ドル台へ急騰する局面が観測されている。

一方、材料的に、もっとも注視されていたのは、引き続き「米貿易問題」。
対中に関しては、トランプ米大統領から「中国がより大きくなるのを容認することは当面ない」との発言が聞かれるなか、EUについてもトランプ氏から「わたしはEU製自動車への25%関税を警告した」とのコメントが聞かれている。

また、米とメキシコによるNAFTA再交渉について、ポリティコが「23日に妥結を発表」と報じ物議を醸していたようだ。

そのほか、WP紙による「パウエル議長、米上院議員にFRBの独立性堅持を確約」、日テレ「日米首脳が今晩電話会談へ、北朝鮮対応を協議」−−といった報道も思惑を呼んでいた感を否めない。

<< 欧米市場の見通し >>

昨日、ドル/円が一時109.75-80円まで値を下げたものの、110円台へとプルバックしていることについて、2つの見方を取り上げた。「レンジを一度割り込んだら、ドルの続落リスク」を指摘する向きがやや優勢ながら、今年よくみられるパターンの「従来レンジの下限を多少広げただけ。下値リスクは高まっていない」といった声も少なくないようだ−−とレポートしたが、結果は後者に軍配が上がった格好だ。

本日の東京時間にも再び110円割れをうかがうがトライは失敗に終わるなど、底堅い雰囲気に変化は見られない。


材料的には、引き続き「米貿易問題」が最大の関心事で、22-23日に実施される米中の次官級協議がとくに注視されている。ただ、トランプ氏が先日「中国との話し合いに期限はない」と指摘するなど、今回の話し合いで大きな進展は望めないとの見方がすでに有力だ。

したがって、仮に決裂といった状況になっても、新たなドル売り要因にはなりにくいのかもしれない。むしろ、先で指摘したメキシコとのNAFTA再交渉で、「妥結」といった状況が示されれば好感される可能性すらある。

テクニカルに見た場合、今週初め20日に一目均衡表の先行帯の雲の下限を割り込むと、以降は逆に抵抗として寄与、上値を抑えられている感を否めない。そんな雲の下限は、本日110.60-65円に位置しているだけでなく、今後しばらくは同水準で横ばい推移となる。一連の過程で再び上抜くことが出来るのか、それとも引き続きドルの抵抗となるのか、攻防を注視してみたい。

なお、ドルのサポートは移動平均の200日線も程近い昨日安値の109.77円。底堅そうだが、しっかり割り込めば大きく続落する危険性もないではない。

一方、材料的に見た場合、7月の米中古住宅販売件数が発表されるほか、7月31日から8月1日に実施されたFOMCの議事録公開が予定されており、それらは要注意。そのほか22-23日に実施される「米中貿易協議、次官級会合」や、24日の「パウエルFRB議長のジャクソンホール講演」などが気掛かり。さらには本日もポリティコが報じた「米とメキシコ、NAFTA再交渉について妥結を発表」、日テレの「日米首脳が今晩電話会談へ、北朝鮮対応を協議」といったようなニュースも続報如何ではマーケットの波乱要因に。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.80-111.00円。ドル高・円安方向は、一目の雲の上限が位置する110.60-65円が最初の抵抗で攻防に注意。上抜ければ、111円台の回復もみえてくる。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の110円前後、そして移動平均の200日線なども近い、昨日東京安値である109.77円などがサポートに。割り込んだ場合には、フィボナッチを参考にしたサポートの109.30円レベルがターゲット。

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