ドル円 夏枯れ商状続く、レンジ取引長期化か(8/17夕)

17日の東京市場は、おおむね揉み合い。110円台後半を中心とした一進一退で方向性は乏しかった。

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ドル円 夏枯れ商状続く、レンジ取引長期化か(8/17夕)

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17日の東京市場は、おおむね揉み合い。110円台後半を中心とした一進一退で方向性は乏しかった。

ドル/円相場は、110.85-90円で寄り付いたのち、小幅に上昇。111円台を回復する局面も観測されたが続かず、すぐに110円台へと押し戻されている。その後は110円台後半でのレンジ取引をたどるなか、夕方にかけて若干弱含み、110.70円近くまで値を下げた。16時時点では日中のドル安値圏である110.75-80円で推移し、欧米時間を迎えている。

なお、今週は全般的に荒れ模様だった仮想通貨だが、本日底堅く推移。とくにリップルはしっかりとした値動きをたどっていた。

一方、材料的に、もっとも注視されていたものは、「米貿易問題」。WSJ紙が「米中次官級通商協議、22-23日に開催へ」と報じるなか、米CNBCはクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が「中国はトランプ大統領の決意を侮るべきでない」とクギを刺したと指摘していた。また、米中以外では、ライトハイザーUSTR代表からNAFTA再交渉について「数日中の打開に期待している」との発言が聞かれていたという。

また、それとは別に「米国務省、対イラン統括組織を発足へ」、AFP通信「トランプ氏肝いりの軍事パレード、来年以降に延期へ」、「米大統領、米牧師解放でトルコへの身代金支払いを否定」−−などといった報道や発言が報じられている。

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週足をみると、ドル/円は3週前が1週間を通して約1円、先々週は同じ条件で1.4円、先週が同1円の変動に留まるなど引き続き「夏枯れ長期化」の様相をうかがわせている。

そして、足もとを含む今週の動静はというと、ここまでおよそ1.3円の変動にとどまっており、依然として動きは乏しい状況だ。なお、そんな直近1ヵ月ほどのトータルレンジはというと、ざっくり110.10-112.15円で、約2円に過ぎない。

いずれにしても、いまだ判然とないドルの方向性、レンジをブレークするなら上下どちらになるのかをしっかりと注視しておきたい。

材料的には、最近マーケットをけん引してきた「トルコ問題」についてはやや小康状態を保ちつつある。昨日レポートしたように、「犠牲祭」で来週のトルコ市場が連休になることがポジションの巻き戻しの呼び水になる可能性もあるなど気掛かりだが、材料的にはおおむね消化した感を否めないだろう。

そうしたなか、再び脚光を集め始めているのが22-23日に次官級協議が実施される「米中貿易問題」。落とし所を見極めたいとの向きは少なくないようだ。

テクニカルに見た場合、日足が一目均衡表の先行帯の雲にスッカリ埋没した感がある。
ちなみに、雲は本日110.45-111.25円に位置、本稿執筆時はザラ場ベースとはいえちょうど真ん中レベルで推移し、どっぷりと浸かった状態だ。また、遅行スパンも日足を下回って推移し始めるなど、ドルの強気シグナルが続々と解消していることも気にかかる。一気に弱気へ転じるということはないにせよ、段々と上値を重くなってきたことの証左であるのかもしれない。

一方、材料的に見た場合、8月のミシガン大学消費者信頼感指数速報など幾つかの米経済指標が発表される。一昨日そして昨日発表された最新8月分のデータは好悪マチマチ、斑模様だったが、昨日発表されたフィラデルフィア連銀景況指数が衝撃の悪数字だったことは気掛かりだ。

昨日は米株の大幅高に支えられたものの、単純に米経済指標だけでいえばドル売りが進行しても不思議はなかっただけに、本日も指標内容には一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.20-111.20円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値を含む111.05-10円が最初の抵抗。上抜ければ一目の雲の上限が本日位置する111.25円レベルや前回のドル高値である111.43円がターゲットに。

対するドル安・円高方向は、移動平均の75日線が位置する110.60円レベルの攻防にまずは注視。割り込んだ場合には、一目の雲の下限が位置する110.45円レベル、13日安値110.10円が視界内に入ってくる。

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ドル円日足

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