<< 東京市場の動き >>
週明け30日の東京市場は、111円台を中心としたレンジ取引。終日を通した値幅は本日も30ポイント強に留まるなど夏枯れの様相で、依然として方向性は乏しかった。
ドル/円相場は、先週末のNYクローズと大差のない110.90-95円で寄り付いたのち、111円レベルを上値した狭いレンジ内で一進一退。そののち、月末ゴトー日による仲値不足観測などもあり、わずかにドル買いが優勢となったものの、上値は111.15-20円まで。従来のボックス圏を抜けていくことは出来なかった。
再び動意の止まったドル/円は111円台を中心とした横ばいの展開を続け、16時時点では111.00-05円で推移、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、本日も幾つかの「米国ファクター」について。
その主たるものは貿易問題で、ロイター「日欧加など、31日に米の車関税で次官級協議」、FOX「米財務長官、EUは農業市場を開放すべきと発言」、韓国中銀「米中貿易紛争が通貨安競争に飛び火する可能性は低い」−−などといった報道が観測される一方、ブルームバーグ「米財務長官、資金調達計画を1日に発表へ」、「トルコ大統領、米国時牧師解放は制裁で譲歩はしない」といったニュースや発言なども指摘されていた。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は依然としてレンジ取引。先週からの111円±50銭には、いまだ留まったままで、明確な方向性がうかがえない。足もとは、大きな流れにおいてドル高トレンドのなかの調整局面と考えられており、抜けるとすれば上方向にバイアスがかかりそうだが、ともかく過去1週間程度続く111円台を中心とした1円レンジの攻防をまずは注視してみたい。
材料的には、明日の日銀会合結果発表に対する関心が高く、本日の欧米時間は材料がまったくないわけではないものの、やや動きにくい雰囲気か。明日の材料待ちで、基本的には小動きに終始する可能性もある。また、明日については、日銀会合のほか、先で取り上げた「日欧加など、米の車関税で次官級協議」−−の動きも注目を集めており、予断は許さない。東京そして欧米時間と2度のヤマ場を迎えることになるかもしれない。
テクニカルに見た場合、何度もレポートしているように、先週はおおよそ110.50-111.50円といった1円レンジに終始したが、期間をいま少し短縮すれば上値はさらに重い感を否めない。実際、26日以降本日まで111.25円レベルを超えられず、なかなか強い抵抗になっているようだ。
いずれにしても、上値については111.25円あるいは111.50円、下方向は110.50円の攻防に要注意。基本はレンジの見込みだが、夏枯れ相場で参加者が乏しくなっていることで、逆に流動性の低い間隙を突く格好での乱高下には一応警戒しておきたい。
一方、材料的に見た場合、6月の中古住宅販売成約指数や7月のシカゴ連銀製造業活動指数などの米経済指標が発表されるほか、キャタピラーなど幾つかの米企業決算発表も予定されている。
ただ、先で指摘したように、マーケットは明日に予定されている材料への関心が高いことで、本日はよほどの数字などにならない限り、動意は手控えか。様子見ムードの強い1日となる可能性がある。
(ドル円日足)
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.60-111.50円。ドル高・円安方向は、先週26日以降のドル高値である111.25円レベルが最初の抵抗で、上抜ければ111.55円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、先週末のNY安値110.80円レベルの攻防にまず注視。割り込んだ場合には110.58円や、移動平均の200日線や52週足など長期サポートが位置する110円前半を目指す展開も。
オーダー/ポジション状況
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