ドル円 下値余地拡大か、ドルの続落要注意(6/25夕)

週明け25日の東京市場は、ドル安・円高。寄り付きレベルを日中高値に、一時109.30円台まで値を下げている。

ドル円 下値余地拡大か、ドルの続落要注意(6/25夕)

<< 東京市場の動き >>

週明け25日の東京市場は、ドル安・円高。寄り付きレベルを日中高値に、一時109.30円台まで値を下げている。

前日に行われたトルコ大統領選の結果が伝えられたものの、「現職のエルドアン氏勝利濃厚」との内容だったことから、それほど目立った影響は見られなかった。ドル/円相場は、前週末のNYクローズより、やや円高の109.85円レベルで寄り付いている。
しかし、同レベルを日中高値に、その後はドルがじり安。日経平均など株価の動きをにらみつつ、目先のサポートだった109.80円を下回るとストップロスを巻き込み、109.35-40円まで下落している。夕方にかけてドルは小戻すも上値は重く、16時時点では109.45-50円で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、引き続き「米貿易戦争懸念」について。ただでさえ米中や米欧間の対立激化が表面化するなか、週末の7月1日に実施されるメキシコ大統領選を前に、トランプ米大統領が「メキシコとのあいだに強固な国境が必要、壁を築く」と発言。対米政策を強める左派政権誕生、NAFTA再交渉にも影響を及ぼす可能性なども取り沙汰されていたという。
また、それ以外でも幾つかのトランプ発言などが伝えられており、思惑を呼んでいたようだ。一例を挙げると、大統領自身がツイッターに「不法入国者は即座に強制送還すべき」と投稿したうえ、WSJ紙は「トランプ氏、米IT企業への中国投資を禁じる計画」と報じていた。

<< 欧米市場の見通し >>

決して新しい材料ではないものの、マーケットでは米中を中心とした米貿易問題を懸念する声が広がっている。米国が対中制裁関税を発動する7月6日に向け、「落としどころ」が見つけられるのか、思惑が交錯しつつも、しばらくはドルの上値を抑制する一因になるとの見方が有力だ。
テクニカルに見た場合でも、先週末には挟んでの上下動をたどっていた移動平均の200日線(110.20-25円)を、本日の東京時間にしっかりと下回った感を否めない。また、飽くまでザラ場ベースではあるが、本日109.65-70円までレベルを切り上げてきた一目均衡表の先行帯の雲の上限を日足が割り込んでの推移となっていることも気掛かり。今後、一目の雲の上限や200日線などがドルの強い抵抗として寄与するだけでなく、さらなる下押しの入る展開には注意が必要かも知れない。

テクニカルに見た場合、110円前後には移動平均や一目均衡表で見たテクニカルポイントの多くが集中しているのだが、それらを本日の東京時間に下回ってきた。先週末などの値動きを見ると、ドルが下げ渋った際には、それら数多くのポイントがサポートとして寄与していた感がうかがえたものの、本日以降は逆にドルの抵抗となる可能性もある。ドルの強気センチメントを維持するためには、出来るだけ早く割り込んできたテクニカルポイントの回復が望まれるところだ。
対するドルのサポートは、8日安値の109.20円。ちなみに、同レベルは、5月安値108.12円を起点とした上げ幅のフィボナッチ61.8%押しともほぼ合致する。

一方、材料的に見た場合、5月のシカゴ連銀全米活動指数や6月のダラス連銀製造業活動指数など、幾つか米経済指標が発表される予定であり、それらは一応要注意。とくに、前週は弱いフィラデルフィア連銀製造業景気指数を受けてドル売りで反応していることから、予想下振れによる先週の二の舞を警戒する声も聞かれていた
また、具体的なスケジュールは聞かれないが、米貿易戦争懸念が取り沙汰されるなかだけに、各国要人の発言などには引き続き注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.00-110.00円。ドル高・円安方向は、現状下回って推移している一目の雲の上限にあたる109.65-70円が最初の抵抗。ただ、抜けてもスグ上の109.75円には同基準線、109.85円レベルには移動平均の25日線などが位置している。110円は近くて遠いイメージもなくはない。
対するドル安・円高方向は、8日安値の109.20円の攻防がまずは注視されている。割り込めば109円割れ、移動平均の75日線が位置する108円半ばが視界内に捉えられそうだ。

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