ドル円横這いの後急反発、米株は大幅安
昨晩の海外市場でドル円はじり安の後反発。
昨晩は北京で開かれた中国とEUの貿易対話で両地域の首脳がアメリカの保護主義に懸念を表明、世界景気を後退に追い込む可能性があるとしてWTOに提訴する方向性を示したことや、EUの報復関税の対象となった米ハーレーダビッドソンが生産の海外移転を発表したこと、ムニューシン米財務長官が30日から実施する外国からの投資規制に関し中国だけでなく米国から技術を盗もうとする他の外国も対象との発言したことなどが市場のリスク回避的な動きを強め、一時109.37の安値をつけました。
しかし、終盤になって国家通商会議のナバロ委員長が米CNBCのインタビューで「米国の妨げとなっているすべての国への投資制限の計画は無い」「米国は技術を守ろうとしているだけで、株式市場は過剰反応している」などと述べたことから、ドル円は急反発し110円台を回復、その後やや戻して東京時間7:00現在は109.70-75レベルでの取引です
ドル円は昨晩の下げで日足の一目均衡表の雲に一旦突入、本日も109.71にある雲の上限近辺で朝方は推移していて、本日の位置関係が注目されます。
昨晩は貿易摩擦が景気へ及ぼす影響への不安が広範に広がりNYダウは一時500ドルを超える下落を見せ、終値でも328ドルと大幅に下げて24,252.80ドルで終了しています。
NYダウの6月11日高値からの下げ幅は1,000ドルを越えており、テクニカルにも200日移動平均を割り込みました。上記のハーレー生産国外移転の報道などもあり、米国内からも次第に反発が強まることが予想され、今朝方のナバロ委員長の発言に見られるような今後の米政権のスタンスの変化乃至微調整の動きには要注意です。
尚、昨日未明に結果が判明し、エルドアン大統領の再選が決まったトルコでは野党第一党の対立候補インジェ候補が「不正はあったが結果を覆すほどのものではなかった」として、結果を受け入れる方針を明らかにしました。
結果発表後対ドル4.54台、対円でも24円台を回復したトルコリラでしたが、上昇分をほぼ解消、今朝方はそれぞれ4.6830、23.40レベルで取引されており、荒い値動きです。市場の関心は新政権のメンバーと政策にシフトしています。
オーダー/ポジション状況
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