ドル戻り高基調変わらず、米雇用統計を注視(4/6夕)

6日の東京市場は、「行って来い」。一時ドル安が進行するも、終わってみれば寄り付きレベルまで値を戻している。

ドル戻り高基調変わらず、米雇用統計を注視(4/6夕)

<< 東京市場の動き >>

6日の東京市場は、「行って来い」。一時ドル安が進行するも、終わってみれば寄り付きレベルまで値を戻している。

ドル/円は107.40円レベルで寄り付いたのち、107円前後へと値を下げる展開に。「トランプ米大統領が、通商代表部(USTR)に中国への追加関税必要か検討するよう指示」との報道が嫌気されていたという。
その後もしばらくは上値の重い値動きをたどったが、マイナス圏で寄り付いた日経平均株価がプラス転換したことなどを材料に、ドルも持ち直し。寄り付きレベルまで値を戻すと、16時時点では107.40-45円で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、本日も「米中貿易戦争の行方」で、その最たるものは前述した「トランプ米大統領が、通商代表部に中国への追加関税必要か検討するよう指示」との報道。事前に、FOXニュースが「ガドロー米国家経済会議(NEC)委員長、米中は貿易問題で打開の公算と発言した」と報じるなど、楽観論が台頭していたことに冷や水を浴びせる格好に。
なお、それとは別に「黒田日銀総裁の再任、閣議で正式決定」「外務省に北朝鮮担当課を新設へ」といった報道や、麻生財務相から「自由貿易体制を維持できるよう米国と協力していく」との発言が聞かれている。

<< 欧米市場の見通し >>

本日東京時間の値動きを見ると、「米中貿易戦争」への懸念が再燃したことで、一時ドル安が進行したものの、結局元のレベルまで切り返しておりドルの打たれ強さを再確認したと言えそうだ。やはり、リスクは上方向にバイアスか。
これはテクニカル面からも、同様の指摘がなされている。昨日は抜けることが出来なかった一目均衡表の先行帯の雲の下限(本日107.20-25円に位置)を、本稿執筆時に上回って推移しているためで、同レベルをサポートにドルが堅調推移をたどるとの見方も少なくない。ただ、トランプ氏の「提案」に対し、中国サイドがまだコメントを発していないなど、不安定な面も残っているうえ、本日のNYタイムは米雇用統計の発表など注目材料が相次ぐ。荒っぽい変動にも一応注意しておきたい。

テクニカルに見た場合、前述したように本稿執筆時、ザラ場ベースではあるが、昨日は抜けることが出来なかった一目均衡表の先行帯の雲の下限(本日107.20-25円)を、上回って推移している。ちなみに、日足が一目の雲の下限を上回ったのは年初来以来で、当時は3-4日間ほど雲より上のレベルで推移したものの、結果としてそれが「ダマシ」となり、ドルが大きく値を下げてきた。よもや、その二の舞はないと考えるが、リスク要因として頭の片隅には留めておいて損はない気がしている。
そんなドルの次の上値メドは、フィボナッチの観点で見た年初来高値を起点とした下げ幅の38.2%戻しに当たる107.95円レベルとなりそうだ。

一方、材料的に見た場合、大きな要因が2つある。ひとつは、「3月の米雇用統計」が発表されることで、もうひとつは「パウエルFRB議長が経済見通しについて講演」することだ。
前者については、マーケットの関心がもっとも高い非農業部門雇用数はプラス18.5万程度と前月(ブラス21.3万人)よりはやや悪化するが、それでもなかなかの好数字が見込まれている。また、先日発表されたADP雇用統計が事前予想値を上回ったことで、本日の雇用統計も上振れするとの期待感を抱く向きも多い。それに対して後者は、「貿易戦争懸念による米経済への影響」を議長がどう考えており、今後の利上げ回数変更などに変化がみられるのか、そのあたりのコメントに注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、106.70-108.00円。ドル高・円安方向は、フィボナッチの観点で見た107.95円が最初の抵抗で、抜ければ移動平均の75日線が位置する108円半ばがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、現在上回って推移している一目の雲の下限(107.20-25円)をめぐる攻防にまずは注視。ザラ場だけでなく、NYクローズでも上回れるかに注目したい。割り込んできた場合には一目の転換線が位置する106.40円レベルなどが意識されそうだ。

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る