ドル円 地合いは不安定、株価にらみの展開続く(2/7夕)

7日の東京市場は、再びドル安・円高。とくに夕方にかけて下げ足を速め、一時109円前半まで値を下げる局面も観測されていた。

ドル円 地合いは不安定、株価にらみの展開続く(2/7夕)

<< 東京市場の動き >>

7日の東京市場は、再びドル安・円高。とくに夕方にかけて下げ足を速め、一時109円前半まで値を下げる局面も観測されていた。

ドル/円は109.55円レベルで寄り付いたのち、109.70円レベルの日中高値を記録。前日にNYダウが500ドル以上の反発を達成したことを受けた、日本株の戻しなどを期待した動きが為替市場でも観測されていた。
実際、日経平均株価は寄り付きから堅調、大幅高となったものの、為替市場は逆に冴えず円買い優勢に。そののち株価が上げ幅を縮小させたことで、ドル/円も弱含みになると、夕方にはついに109.10円台へ。そのレベルではさすがに買いも入ったが、上値は重く、16時時点では109.20-25円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「米暫定予算をめぐる動き」。前日のNY終盤に、トランプ米大統領から「移民制度をめぐる法律の改革で合意できなければ、連邦政府が閉鎖されても構わない」との姿勢が示され、物議を醸すなか、米下院で暫定予算の採決が行われ、最終的には「可決に十分な賛成票」が集まったもようだ。
また、そのほか北朝鮮の労働新聞が「安倍首相の五輪出席に警告」と報じたほか、「米英首脳が電話会談、北朝鮮への圧力強化で合意」とのニュースが観測されるなど、平昌オリンピック直前になり、なお北朝鮮情勢が話題に。

<< 欧米市場の見通し >>

前述したように、昨日NYダウが500ドル以上反発したことに続き、本日の東京時間に日経平均株価も反発に転じてきた。ひとまず、セリングクライマックスを迎えた感は否めない。
とは言え、日経平均株価は前場を660円高で引けたものの、大引けはわずか35円高で、午後に入り上げ幅を急縮小させてきた。また、時間外で取引されているNYダウ先物も、100ドルを超える下げ幅を記録している。日米を中心に株式市場の地合いは依然として不安定であり、予断は許さない。とくに、本日以降のNY時間は、FRB幹部による発言機会が相次ぐこともあり、為替市場においても口先介入的なコメントなどがでてくることを警戒する声が少なくないようだ。

テクニカルに見た場合、マーケットボラティリティが高く、引き続きその値動きには要注意。値幅だけで考えると、108-109円台を中心とした変動がしばらく続くとの見方が有力だが、そのなかでかなり激しい上下動をたどる展開が取り沙汰されている。
なお、今週末から韓国平昌オリンピックが開催されるが、調べてみると過去の冬季オリンピック開催期間は総じて小動き(形成レンジが狭い)になることが多いようだ。オリンピック期間が月末近くまで達することを考えると、乱高下までは否定できないが意外に狭いレンジ内での変動が続く可能性もある。

一方、材料的に見た場合、12月の消費者信用残高など幾つかの米経済指標の発表が予定されているものの、全般的には小粒で影響は限定的か。それよりむしろ、米10年債の入札や、カプラン・ダラス連銀総裁やダドリーNY連銀総裁などの講演に注意を払いたい。後者については、「微妙な利上げペースの加速が示唆されるとドル高支援」−−との指摘も聞かれていた。
なお、それとは別に、決定が延び延びになっている「ドイツ大連立交渉」の行方も気掛かり。ここまでくると、「決裂」となることも否定できず、結果如何によっては、ユーロを中心にドルや日本円の動きにも影響を与えそうだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.50-109.70円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値である109.70円レベルが最初の抵抗で、抜ければ110円台回復が視界内に入ってくる。
対するドル安・円高方向は、本日の東京安値でもある109.10円レベルに弱いサポートが位置するものの、しっかりしたものとなると108.45円レベルか。抜けても年初来安値108.28円などが下支えしそうで、底堅いイメージもなくはない。(了)

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