<< 東京市場の動き >>
31日の東京市場は、108円台後半を中心とした一進一退。ただ、形成レンジは40ポイント強とさほど広くなかったが、そのなかでなかなか激しい上下動が観測されるなど、値動きは荒っぽい。
ドル/円は108.75-80円で寄り付いたのち、ドルは小じっかり。月末最終日にあたることでの需給要因なども取り沙汰され、109円台を回復する局面も観測されていた。
そののち再び寄り付きレベルまで下げるも、ドルは再度上値トライとなり109円台を回復したが続かず。結局、夕方には日中最安値である108.60-65円まで値を下げ、16時時点でもほぼ同レベルの108.65-70円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「日米要人の発言」。
米国に関しては一般教書演説を行ったトランプ米大統領から「米国は新たな時代に入った。米国を再び偉大にするための明確なビジョン」「悪い貿易協定の修正に取り組む」などといった発言が聞かれた一方、日本サイドからは黒田日銀総裁による「中長期的な予想物価上昇率は着実に上昇」「経済は極めて順調に成長している」、岩田日銀副総裁からは「日銀がすぐに金利を上げるという見方は誤解」との発言が伝えられている。
<< 欧米市場の見通し >>
大きな流れは、引き続きドル安・円高方向にバイアスが残るも、短期的な方向性を喪失している感を否めない。本日の東京時間、注目されていたトランプ米大統領による一般教書演説が実施されたが、影響は限定的なものにとどまり、レンジを抜けていくことが出来なかった。
このあとも、レンジ取引が続く可能性も否定出来ないが、本日のNY時間にはイエレンFRB議長最後のFOMC会議の結果発表という重要材料が控えていることで、相場が動意付く展開を期待する声も聞かれている。先週24日以降形成している108.30-109.80円といった1.5円ほどのボックスを果たして抜けていくことが出来るのか、抜けるとすれば方向性はどちらであるのか次の動意に向けた期待感は決して小さくないようだ。
テクニカルに見た場合、前述したように24日以降は1.5円ほど(108.30-109.80円)のボックス相場で、まずはこの形成レンジを如何に抜けていくのかがポイントとなろう。
ただ、過去3週間近くドルのレジスタンスとして寄与してきた一目均衡表の転換線が本日109.75円レベルと、ボックスの上限とほぼ同じ水準に位置していることもあり、上値は重そう。対して下値も108.30-40円を、直近だけで3度トライしたが抜け切れていないなど、かなり底堅いイメージだ。どちらにしても、抜けるまでにはそれなりの時間を要しそうだが、一旦抜ければ一気に値が飛ぶ可能性もある。
一方、材料的に見た場合、1月のADP雇用統計や同シカゴ購買部協会景気指数など重要な米経済指標が発表される見込みであるほか、イエレンFRB議長最後のFOMC会議の結果発表も予定されており、それらには当然要注意。
なお、今週末に発表される米雇用統計との相関性が指摘されるADP雇用統計だが、マーケットの事前予想はプラス18.5万人程度と、前月(プラス25万人)よりも若干の悪化が見込まれている。よって、予想外の好数字が出た場合にはポジティブサプライズ、ドル買いで反応することもありそうだ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.00-109.50円。ドル高・円安方向は、今週のドル高値に当たる109.20円レベルが最初の抵抗で、抜ければ先週末高値の109.75-80円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日安値の108.41円や前回安値の108.28円など、108円台前半にサポートは多く底堅そう。ただ、割り込めば108円レベル、さらには昨年9月安値107.32円などが視界内に入りそう。(了)
オーダー/ポジション状況
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