<< 東京市場の動き >>
27日の東京市場は、動意らしい動意なし。終日を通して113円前半、20ポイント程度のレンジ取引に終始しており、方向性はうかがえなかった。
ドル/円は113.20円レベルで寄り付いたものの、積極的な動意はほぼ皆無。わずかに仲値(午前10時)を前後して、需給要因を背景としたドル買い・円売りが観測されたものの続かず、影響は結果として限定的なものに。
クリスマス休暇が終わり、参加者がマーケットに戻ってくることを期待されたが、目立った動きは観測されず商いは引き続き閑散だった。新規材料が乏しかったこともあり、16時時点は寄り付きレベルの113.20-25円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「北朝鮮情勢」。昨日までに北朝鮮が「人工衛星と称するミサイルを発射する可能性がある」−−などと複数メディアで取り沙汰されるなか、ペスコフ露大統領報道官から「米朝間の対話を仲介する用意あり」との発言、米露外相が電話会談した際、「ロシアは対北朝鮮における米対応に不満示す」との報道などが観測されていた。
<< 欧米市場の見通し >>
25日のクリスマスと、26日のボクシングデー、2日続けて主要な欧米市場が休場になったこともあり、当レポートもお休みを頂戴したが、幸か不幸か、その期間内の動意は乏しく、先週末とレベルに大きな違いがうかがえない状況だ。まずは、足もとの極めて狭いレンジ、113.00-70円程度をどちらに抜けていくのか、タイミングと方向性に注意を払いたい。
東京勢は、これから年末・年始の休暇に入ることで商いが薄くなることが予想され、足もとのボックス相場がいましばらくことも指摘される一方で、欧米など海外勢は逆にクリスマス休暇が明け、徐々にマーケットに戻ってくることになる。来年1月、新年をにらんだ海外投機筋などによる仕掛けの動きなどが波乱要因となりかねないかもしれない。
テクニカルに見た場合、過去1週間程度続く、前述した極めて狭いレンジをめぐる動きがまずは要注意だ。
それでも敢えてバイアスを示せば、一目均衡表などにおいて若干ドル高方向が優勢とみられるが、今年の相場パターンである「1ヵ月ごとの基調転換」からすると、日柄的に見てドルの上値トライはそろそろ終了の可能性もある。どちらに振れても、焦らずに方向性をしっかりと見極めたい。
一方、材料的に見た場合、12月の消費者信頼感指数や11月の中古住宅販売成約指数といった米経済指標の発表が予定されているだけでなく、米財務省による5年債入札なども実施される見込みだ。取引が再び厚みを増すことが予想されるなか、戻ってきた参加者が指標内容に如何なる反応を示すのか、年明け以降の相場を見極める意味も含めて注意目してみたい。
また、12月も残りわずかということで、最後の最後、駆け込み的な為替手当て、広義の需給要因にも一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.80-113.60円。ドル高・円安方向は、直近のドル高値113.64円ならびに、前回高値の113.74円が抵抗となりそう。抜ければ、114円台回復が視界内に。
対するドル安・円高方向は、過去1週間程度のドル安値圏である113.10円レベルが最初のサポート。割り込むようだと、一目均衡表の先行帯の雲の上限など複数のテクニカルポイントが位置する112.70-80円を目指す展開か。(了)
オーダー/ポジション状況
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