ドルが強い、114円に向けた続伸も

21日の東京市場は、前日同様に揉み合いながらもドル小じっかり。

ドルが強い、114円に向けた続伸も

ドルが強い、114円に向けた続伸も

21日の東京市場は、前日同様に揉み合いながらもドル小じっかり。前日記録したドルの戻り高値(113.47円)更新はならなかったが、終日を通して113円台での値動き。かなり底堅かった。

ドル/円は113.35-40円で寄り付いたものの、基本的にはレンジ取引。実際、終日を通したレンジは113.20-45円といった30ポイントにも満たない狭いボックス相場だった。とは言え、ドルは昨日の欧米時間に113円をしっかりと回復して以降底堅く、ほぼ113円台を割り込むことなく推移。16時時点も113.40-45円の高保ち合いを維持したまま、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「日銀会合に関するニュースや発言」。昼ごろの「金融政策の現状維持を決定」との発表に加え、「片岡審議委員が緩和強化提案」と伝えられ、円売りに寄与していた感がある。また、そののち黒田総裁から「今後も経済、物価、金融情勢踏まえ必要な政策調整行」との発言が聞かれていたようだ。
そのほかでは、「北朝鮮情勢」と「英国ファクター」も一部で話題に。前者については、聯合ニュースが「北朝鮮兵士が、韓国に亡命」と報じたほか、東亜日報からは「韓国政府、年明けに南北軍事会談を再度提案も」との報道あり。それに対して、後者は「英政権ナンバー2、わいせつ画像めぐり辞任」「英首相、来年1月末ごろに訪中予定」とのニュースが報じられていたという。

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昨日の東京時間には113円レベルがキャップとなり、ドルの上値が重そうだったが、そののち同レベルを「しっかり」上抜けると、今度は113円が逆に強いサポートとして寄与し始めている感がある。クリスマスまで残り数日、取引が徐々に細りつつあるなか、どこまで上値を追えるのかという点で疑問もあるが、リスクは上方向にバイアスがかかりそうだ。米金利の動きなどを注視しつつ、114円台回復に向けてのドル続伸にも一応要注意。

テクニカルに見た場合、113円台をしっかり回復した日足は、本稿執筆時、113.40円レベルに位置する一目均衡表の先行帯の雲の上限に絡む値動きとなっている。その攻防は当然注目なのだが、一目の雲の上限はこのあと来週にかけて急下降することが見込まれており、取り敢えず明日は113.15-20円までレベルを切り下げる。同じ一目では、遅行スパンが日足を上回ってきたことなどと合わせ、いましばらくのあいだドルの堅調推移が続く気もしないではない。

一方、材料的に見た場合、7-9月期のGDP統計確報や12月のフィラデルフィア連銀景況指数といった米経済指標が発表される予定となっており、その内容は要注意。
ただ、懸案だった「米税制改革法案」が可決・成立のメドがたつなど、目先についてはドルの売り材料があまり見当たらない状況だ。ポジションの偏りは気掛かりだが、NY勢が総じて強気であることもあり、米金利の動きをにらみつつ、さらなる高値トライも。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.00-114.00円。ドル高・円安方向は、前回高値の113.74円をめぐる攻防にまずは注目。抜ければ、114円台回復が現実もものとして意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、昨日しっかり上抜いたあとは、ほぼ割り込めていない113円レベルが最初のサポートか。割り込むようだと、移動平均の25日線などが位置する112.30-50円を目指す展開が予想されている。(了)

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