円 112円の攻防注視、下回ると下値波乱も(12/15夕)

15日の東京市場は、112円前半で方向性が乏しい。終日を通した値幅は30ポイントほどで、横ばいに近い動き。

円 112円の攻防注視、下回ると下値波乱も(12/15夕)

<< 東京市場の動き >>

15日の東京市場は、112円前半で方向性が乏しい。終日を通した値幅は30ポイントほどで、横ばいに近い動き。今週の注目要因だった米FOMCなどをこなし、マーケットは手控えムードが強かった。

ドル/円は112.35円レベルで寄り付いたものの、上下ともに動きにくい。昼ごろ、ブルームバーグが「追加緩和を求める片岡審議委員が加わったことで、日銀は市場との対話の修正を迫られている」と報じたことで、わずかに円売り優勢となったものの、効果は一時的。
結局、寄り付きレベルを挟んだ112.10-40円といった非常に狭いレンジ取引を抜け出せず、明確な方向性はうかがえないままだった。16時時点では112.25-30円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「北朝鮮情勢」。同国外務省から「核開発は米に対抗する自衛措置」との見解が聞かれるなか、ロシア政府は「プーチン大統領とトランプ米大統領が電話会談し、米露関係や朝鮮半島情勢について協議した」と発表、また聯合ニュースは米軍制服組トップへのインタビューとして「毎年春に実施している米韓合同軍事演習、オリンピック開催後への延期を議論中」と報じている。
そうしたなか、早朝には日銀短観が発表され、注目の大企業製造業DIは予想をわずかに上回るプラス25となったが、為替市場への影響は極めて限定的だった。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は目先、下値の正念場を迎えている。チャートを見れば一目瞭然なように、112円レベルは重要な攻防の分岐点で、サポートされれば112-114円あるいは112-115円という相場が予想される反面、割り込んでしまうと110-112円といった具合にレンジが切り下がる恐れがあるからだ。基本的にドルが大崩れする可能性は低いと予想しているものの、マーケットは徐々にクリスマスモードを強め始めている。参加者が減退するなか、「薄商い=荒っぽい価格変動」にも一応の注意が必要かもしれない。

本日は週末ということで、週足ベースのテクニカルに見た場合、やはりドルは下値正念場にあるようだ。何故なら、移動平均においては長期52週線が112.20円レベル、一目均衡表の先行帯の雲の上限が112.45-50円に位置しており、それらに絡む値動きとなっていることにほかならない。NYクローズで、しっかり上回れるのか否か、今後の動きに十分な注意を払いたい。

一方、材料的に見た場合、12月のNY連銀製造業景況指数や11月の鉱工業生産といった米経済指標の発表が予定されており、それらには要注意だ。一昨日には、重要な指標ではあったが、昨日もFOMC前に発表された米消費者物価指数でドルが大きく値を下げるということもあっただけに、本日も予断は許さない。
また、週末の動きも含めて、「北朝鮮情勢」や「米政権運営不安」などに関する続報が警戒されており、場合によって来週初が窓を空けたりなど、荒れ模様オープンへの懸念の声も聞かれていた。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.70-112.70円。ドル高・円安方向は、東京高値も近い112円半ば、112.90円レベルなどの攻防を注視。抜ければ113円回復が現実のものに。
対するドル安・円高方向は、なんといっても112円をしっかり割り込めるか否かがポイントに。下回れば、111.65-70円に位置する移動平均の200日線を目指す展開が予想されている。

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