ドル戻り歩調だが、上値は限定的か(11/24夕)

24日の東京市場は、小幅にドル高。値幅そのものは40ポイントに届かなかったが、「早朝安・大引け高」の様相で、クロスを含めて全般的には円の弱さが目についた。

ドル戻り歩調だが、上値は限定的か(11/24夕)

<< 東京市場の動き >>

24日の東京市場は、小幅にドル高。値幅そのものは40ポイントに届かなかったが、「早朝安・大引け高」の様相で、クロスを含めて全般的には円の弱さが目についた。

ドル/円は寄り付いた111.20円レベルを日中安値にじり高。飛び石連休の谷間で参加者が全般的に乏しいなか、途中111.40円前後で一時上げ渋る局面も見られたが、抜けるとそのまま111.60円近くまで上昇した。そのあとさすがに小緩んだものの、16時時点では111.50-55円のドル高値圏で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、米国ファクター。米ホワイトハウスのウォルターズ報道官から「大統領と議会指導者、歳出法案めぐり28日に会合実施」との発言が聞かれたほか、NYタイムズが「フリン氏がロシア疑惑捜査に協力か、トランプ氏との情報共有を停止」と報じ、一部で話題となっていた。
また、それとは別に、日経新聞が「安倍首相が浜田内閣官房参与、本田駐スイス大使とランチ会談、日銀総裁人事めぐり意見交換か」と報じたことが思惑を呼び、前述したような全体的な円売りに繋がっていた面もあったという。

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リスクという点では依然として下方向にバイアスかかる。テクニカルにもポジション的にも、材料的にもドル安方向のリスクが高そうだ。昨日トライして抜けきれなかった111円レベルをしっかり割り込むようだと、下げが加速しても不思議はない。
しかし、米感謝祭という日柄的なターニングポイントを過ぎたことで、調整の動きは一旦鈍る可能性も取り沙汰されはじめた。12月8日に発表される次回の米雇用統計発表や、同12-13日に予定されている米FOMCなどをにらみつつ、しばらくは111-112円台を中心としたレンジ相場が続く可能性もある。

テクニカルに見た場合、22日に下回ってきた一目均衡表の先行帯の雲の上限(112.05-10円)や移動平均の200日線(111.70-75円)が、足もとは逆に抵抗として寄与している感。確かに、一方で111円前後では底堅そうだが、上値も重く目先は戻りも限られそうだ。
なお、本日は週末金曜日ということで週足の観点で言えば、日足と同様に一目均衡表の先行帯の雲の上限(112.30-35円)ならびに、移動平均の長期線である52週線(112.35-40円)をともに本稿執筆時で下回っている。このあとの欧米時間にドルが続伸し、それら水準を介することが出来るか否かも注視してみたい。

一方、材料的に見た場合、11月の製造業PMIや総合PMIの速報値といった米経済指標の発表が予定されているものの、よほどの数字とならない限り、影響は限定的か。また、NYの株式・債券市場は短縮取引となることもあり、為替市場もどこまで参加者が戻るのか、疑問を抱く声は少なくない。
引き続き「米税制改革の行方」「ロシア・ゲートをめぐる問題の進展状況」などには要注意であるものの、基本的にはレンジ内での一進一退に終始し、方向性も限られそうだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.10-112.10円。ドル高・円安方向は、まず先日下回ってきた移動平均の200日線が位置する111.70-75円が最初のターゲットで、抜ければ112円前後や112.30-40円などを目指す展開か。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の111.20円レベル、直近安値111円前後などの攻防にまずは注目。それらを割り込むようだと、日足・一目均衡表の先行帯の雲の下限が位置する110.45円レベルがターゲットに。(了)

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