NZ/円、短期は弱気。中期トレンドも弱気に変化。
NZ経済は緩やかな拡大基調を維持していますが、政治面では10月下旬にポピュリスト政党であるNZファースト党との連立に合意したことから政局運営に対する不透明感を残しています。また、23日に発表された第3四半期小売売上高は前期比+0.2%と市場予想の0.1%を上回り、為替相場も小幅上昇しましたが、内容的には食品・飲料サービスが▼3.1%と最大のマイナスとなり良い結果とは言えない数値でした。
チャートを見ると、直近の日足が小陽線となり続落を食い止めていますが、選挙前の9/20に付けた82.70を直近高値として上値を切り下げる流れを変えていません。この日足の上値抵抗は78.60-70にあり、これを上抜けて来るまでは短期トレンドも変化しません。一方で76.00以下には中期的に見ても強い下値抵抗があり、一旦下抜けても押し戻される可能性の高いポイントで、これを守り切って一旦は反発に転ずる可能性を残しています。21日、120日、200日移動平均線は77.90、80.28、79.52に位置しており、これらを全て下抜けて短・中期トレンドは弱気の流れに入り込んでいます。
一方直近の週足は、実体の大きい陰線引けとなり、この足が16年6月に付けた69.33を起点として下値を切り上げて来た流れから、大きく下抜けて越週しており、新たな下落トレンドに入った可能性を示唆しています。現状は76.00-10に中期的な下値抵抗があり、これを守り切れば小反発に転ずる可能性を残していますが、31か月移動平均線が78.77に位置しており、10月足が既にこれを下抜けていることから、下値リスクがより高く、基本は戻り売りの流れに入った状態と見ることが出来ます。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は78.00-10に、下値抵抗は76.00-10、74.70-80にあります。31週、62週移動平均線は79.74と79.21に位置しており、収縮中のこれらを下抜けており、中期トレンドは“NZ弱気”に変化しています。短期トレンドは78.60超えに値を戻せばニュートラルな状態に戻しますが、中期トレンドは80円超えで越週しない限り大きく変化しません。
NZ/円【週足】:(11/23現在31週移動平均線は79.74に、62週線は79.21に位置しており、収縮中の両者下抜けて新たな下値リスクが点灯中。)
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