米株の動きを警戒、為替は株価にらみの推移(11/10)

10日の東京市場は、113円前半を中心とした揉み合い。価格変動そのものも30ポイント程度と小さく、目立った動きは見られなかった。

米株の動きを警戒、為替は株価にらみの推移(11/10)

<< 東京市場の動き >>

10日の東京市場は、113円前半を中心とした揉み合い。価格変動そのものも30ポイント程度と小さく、目立った動きは見られなかった。

ドル/円は113.45-50円で寄り付いたものの、新規材料が乏しく売買は手控えムード。113.25-55円といった30ポイント程度のボックス内で右往左往、終日を通して明確な方向性はうかがえなかった。16時時点では113.35-40円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか前日大荒れとなった日経平均株価は、本日も荒れ模様。前場引けが前日比316円安で終えるなか、午後には下げ幅を縮小し、大引けは3日続落の同187円安だった。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、この日もアジアを歴訪しているトランプ米大統領に関するニュースや発言。たとえば、シンガポールメディアが文韓国大統領へのインタビューとして、「トランプ大統領に軍事行動の意図なし」と報じていた。
そのほか、「米議会における法人減税をめぐる幾つかの動き」や「スペイン・カタルーニャ州要人の拘束や釈放報道」、ベトナムで行われるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて実施されると報道されていた「米露首脳会談が開催の合意に達していないことが分かった」とのニュースなどが別に観測されている。

<< 欧米市場の見通し >>

昨日ほどではないものの、前述したように本日の東京市場も株価が荒れ模様。そもそも本日を含めた日経平均の3日続落は9月4-6日以来、約3ヵ月ぶりのことになる。楽観ムードが鳴りを潜めつつあるだけでなく、欧米株価下落への連鎖も懸念され始めていることは気掛かりだ。「バブル」と言われ続けて久しい米株が本格的に崩れるならば、為替市場、ドル相場への影響は必須だろう。ドル売りに拍車がかかってもまったく不思議はない。
また、それ以外でも「米法人税減税の延期論」や「かつてのロシア疑惑やパラダイス文書をめぐる疑惑の拡大」など、足もとはドル安材料に事欠かなくなっている。短期的には、もう一段の調整が続く可能性を否定できない。

テクニカルに見た場合、115円トライの勢いは完全に消え失せただけでなく、本格的な調整局面入りをうかがわせはじめた。目先高値からの下げ幅は現在1.6円ほど、レベル的には113.10円前後まで一時値を崩している。これは、9月安値の107.32円を起点とした上げ幅の23.6%押し、フィボナッチで見た場合の最初の下値メドに近い。しっかり割り込むようだと、次は38.2%押しの111.90円レベルがターゲットとなりそうだ。

一方、材料的に見た場合、11月のミシガン大学消費者信頼感指数・速報が発表される予定となっており、それには当然要注意。
ただ、それよりも前述した「米法人税減税の延期論」や「かつてのロシア疑惑やパラダイス文書をめぐる疑惑の拡大」に関する発言や報道などのほか、トランプ米大統領のアジア歴訪の最後を飾るAPEC首脳会議に関するニュースに注意を払いたい。さらには、前述したような東京時間の株価大幅安もあり、米株の動きを中心に米金利などほかの金融市場の動きへの警戒感も強いようだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.90-114.00円。ドル高・円安方向は、まず本日東京高値の113.70円レベルで、抜ければ昨日高値の114.07円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日安値の113.10円レベルをめぐる攻防にまず注視。ただ、割り込んでも113円円前後はフィボナッチのサポートや、10月31日安値などが位置しており、それらもテクニカルポイントとして寄与しそう。依然として底堅いイメージは残っている。(了)

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