ドル円 3月以来のドル高値圏へ、基調変わらず(11/6夕)

週明け6日の東京市場は、ドル高・円安。ザラ場ベースでは一時114.70-75円まで値を上げ、今年3月15日以来の高値を記録する局面も観測されていた。

ドル円 3月以来のドル高値圏へ、基調変わらず(11/6夕)

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週明け6日の東京市場は、ドル高・円安。ザラ場ベースでは一時114.70-75円まで値を上げ、今年3月15日以来の高値を記録する局面も観測されていた。

昨日からトランプ米大統領が来日していることを警戒した動きなどもあり、早朝の時間外取引では円買い優勢。ドル/円は114円前後にわずかなギャップを空けて寄り付いた。しかし円買いの流れは続かず、スグにギャップを埋めると、そのままドル高が進行し上値を試す展開に。
今年5月以降、ドルの強い抵抗で先週末も超えられなかった114円半ばの壁を抜けると一気に114.70-75円へ。その後は、さすがに荷もたれ感などもあり、やや軟化するも底堅く、16時時点では114.40-45円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、前述したトランプ米大統領の来日に関するニュースや発言など。日米首脳会談を前に「現在日本との貿易は公平でなく、開かれていない」との発言が聞かれたものの、影響は限定的。そののち、会談後に「日米がこれほど緊密な関係になったことはない」をはじめ幾つかのコメントが聞かれたものの、そちらも目立った反応を見せなかった。
そうしたなか、「プチデモン前カタルーニャ州首相が出頭、ならびに条件付きで釈放」とのニュースや、ロイターによる「ダドリーNY連銀総裁、来年にも退任の可能性」報道などが観測されていた。また、黒田日銀総裁が名古屋で講演を行い、その際「強力な緩和を粘り強く進めていく方針」−−などと発言、これが前述したドル高・円安の起爆剤になっていた面を否めない。

<< 欧米市場の見通し >>

トランプ米大統領の来日とあわせ、懸念されていた日米貿易問題の再燃観測だったが、結果的にはトランプ氏から「日本との貿易は公平でなく、開かれていない」との発言が聞かれた程度に留まった。少なくとも、為替に踏み込んだ内容はまったくなく、ドルブル派にとっては強い援軍を得たと言って良いかも知れない。
テクニカルに見ても、心理的な抵抗である115円を超えていないが、過去半年あまりのレジスタンスを抜けてきた意味は大きく、リスクはドル高方向で間違いないだろう。ポジションの偏りと、9月安値を起点とした上昇期間の長さは気になるところだが、基本的にはいま一段のドル上値をトライする可能性がある。

テクニカルに見た場合、114円半ばを超えたことにより、次の上値メドは心理抵抗の115円。仮に、そのレベルも抜けると、3月高値の115.50円、フィボナッチを参考にした昨年12月高値118.66円を起点とした下げ幅の76.4%戻しに当たる116円前後−−などがターゲットに。ドル高リスクが引き続き高いものの、断続的にフシ目も観測されており、ここから先も上値は重そうだ。

一方、材料的に見た場合、とくに目立った米経済指標の発表は予定されていないが、タドリーNY連銀総裁の講演などが予定されており、それらは当然要注意。
前週にパウエル氏という次期FRB議長が内定したことや、発表された米雇用統計を受けたうえで、来年以降の利上げスケジュールにどんなコメントを発するのか、注視している向きは少なくない。また、前述したように、自身に早期辞任報道が聞かれてもいることから、そちらについても一応の注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.80-114.80円。ドル高・円安方向は、本日の東京時間高値である114.70-75円で、抜ければ115円台回復が視野以内に捉えられよう。
対するドル安・円高方向は、114円前後、113.80円前後などに弱いサポートが位置するものの、キチンとした下値メドとなると113.50-60円か。いずれにしても、かなり底堅いイメージだ。(了)

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